RPGツクールMV/MZで3Dゲームを作る方法【プラグインも紹介】


私はRPGツクールMV(MZ)を使っています。
ツクールでも3Dゲームを作れると聞きましたが本当ですか?
もし本当なら、ツクールで3Dゲームを作る方法を教えてください。
こんなご要望にお応えします。
この記事の内容
- RPGツクールMV/MZで3Dゲームを作る方法を4パターンご紹介
- プラグインを活用する方法を3つ
- 画像を使って疑似3Dを実現する方法を1つ

RPGツクールで3Dゲームを作れるなんて信じられないですよね。
でも実は、方法さえ知っていれば誰でも作れてしまうのです。

実際に私は、RPGツクールを用いて3Dゲームを開発し、リリースもしました。
プラグインを使う手法と使わない手法、どちらも実施済みです。
なので、この記事を読めば、あなたはRPGツクールMV/MZで3Dゲームを作る方法を知ることができます。
それではご覧ください!
RPGツクールMV/MZで3Dゲームを作る方法を4パターン紹介

RPGツクールMV/MZで3Dゲームを作る方法は4つあります。
以下のとおりです。
- プラグイン「PNDK 3D」を活用する
- プラグイン「MV3D」または「MZ3D」を活用する
- プラグイン「MBS_FPLE」を活用する
- 画像を使って疑似3Dダンジョンを作る
順番にご紹介していきます。
その①:プラグイン「PNDK 3D」を活用する
この「PNDK 3D」というプラグインを使えば、さまざまな3Dゲームの開発が可能になります。
3Dダンジョン風のゲームに限らず、アクション要素のある俯瞰視点の3Dゲームも実現可能です。
つまり、一人称視点と三人称視点どちらにも対応しています。
3Dモデルもインポートできて、モデルアニメーションの制御も可能。
率直に言って、このプラグインを入れるだけで、あなたが知っているツクールではなくなります。
劇的に変わると言えるほどに、ゲーム制作ツールとしての機能が拡張されます。

ただし、こちらはまだ開発途中のプラグインです。
実装される予定の機能もまだまだたくさんあります。
プラグインの開発が今後も継続できるよう、余裕のある方は支援を検討しましょう。
ちなみに、プラグイン制作者の方がデモ動画を公開されています。
百聞は一見に如かずです。
実際にご覧になってみてください。
このプラグインのダウンロードはこちら
このプラグインは、RPGツクールMVとRPGツクールMZ、どちらも同じプラグインで動作します。
以下のページからダウンロード可能です。
»3D Plugin for RPG Maker MZ and MV (PNDK 3D) by PANDAKO
その②:プラグイン「MV3D」または「MZ3D」を活用する
「MV3D」または「MZ3D」というプラグインを使えば、RPGツクールMVやMZのマップを高度に3D化できます。
要するに、プラグインを入れてONにするだけで、歩行グラフィックとマップがほぼ自動で3D化されるのです。
こちらも一人称視点だけでなく三人称視点に変更可能。
さらに、プラグインコマンドで視点を変更すれば、クォータービューなども実現可能です。
RPGツクールMV/MZのゲームを簡単に3D化したい場合は、このプラグインが最適といえます。

ただし、こちらは海外の方が制作したプラグインです。
プラグインの説明はすべて英語で記述されています。
なので、英語が苦手な方は常に機械翻訳が必要になります。
また、すべての機能を利用するには購入する必要があります。
率直に言って、セール時のツクールであれば、もう一つ購入できるくらいの価格です。
これを高いとみるか、安いとみるかはあなた次第。
このプラグインのダウンロードはこちら
こちらのプラグインは、RPGツクールMV用とRPGツクールMZ用がそれぞれ配布されています。
「MV3D – 3D Rendering Plugin for RPG Maker MV」と「MZ3D – 3D Rendering Plugin for RPG Maker MZ」です。
RPGツクールMVユーザーは、以下のリンク先から入手可能です。
»MV3D – 3D Rendering Plugin for RPG Maker MV by Cutievirus
RPGツクールMZユーザーは、下記のページから入手できます。
»MZ3D – 3D Rendering Plugin for RPG Maker MZ by Cutievirus
その③:プラグイン「MBS_FPLE」を活用する
この「MBS_FPLE」というプラグインを使えば、3Dダンジョン風のゲームを開発可能になります。
「Babylon.js」というJavaScriptライブラリと併用することで使用できます。
使い方も難しくなく、素材もテクスチャ画像を「壁・床・天井」それぞれの分を用意するだけ。

実際に私はこのプラグインを活用して、以下3作品のゲームを開発しました。
- 『エフレメイ3』
- 『ライトを消すだけの高時給な宿直2』
- 『Nana ナナ ~謎解き脱出ホラーゲーム~』
ちなみに、どんな感じで動作するのかも実際にご確認いただけます。
『ライトを消すだけの高時給な宿直2』であれば、以下のページですぐに無料プレイ可能です。
プレイするとお分かりいただける通り、割と軽量かつスムーズに動作します。
実際、高性能でないPCのユーザーやスマホユーザーの方にも、たくさん遊んでいただいています。
ちなみに、私のゲームで3Dとして表示されている部分は、壁と床と天井だけ。
以下の「動きのある部分」は、2Dの画像(ピクチャ)を使ってアニメーションしています。
- 人物のモーション
- エレベーターの開閉
でも一応、このプラグインには、歩行グラフィックも表示できる機能があります。
しかし、画像の解像度が低すぎてかなりぼやけます。

なので、私のゲームではあえてこの機能は利用していません。
率直に言って、実現できる3D表現にはけっこう制限があります。
しかし、先ほどご紹介したプラグインと比べると、とても簡単に使えます。
試しにツクールで3Dゲームを作ってみたい場合にはおすすめです。
このプラグインのダウンロードはこちら
ちなみにオリジナル版だと、「Babylon.js 3.0」と併用すると不具合が発生します。
なので、あなたには以下の修正版の利用をおすすめします。
RPGツクールMVで使う場合は、以下のページから入手可能です。
»MBS_FPLE.js(制作者:Masked様、トリアコンタン様)
RPGツクールMZで使う場合は、名前が同じ以下のプラグインを使えばOKです。
»MBS_FPLE.js(制作者:Masked様、トリアコンタン様)
その④:画像を使って疑似3Dダンジョンを作る
プラグインを使わずに、3Dダンジョン風のゲームを作る方法もあります。
複数の画像を駆使して3Dに見えるようにする、いわゆる「疑似3D」にする手法です。
実際に私は、この手法でゲームを開発したことがあります。
現在は公開を終了していますが、『Nana』というRPGツクール2000製のホラーゲームです。

これに関しては、どういう仕組みで作ったのかをお見せした私の動画があります。
以下、私の投稿したXのポストをご覧ください。
🔽ツクールの間違った使い方
— ドッド工房 (Atelier Dodd) (@AtelierDodd) December 24, 2019
昔ツクール2000で疑似3Dゲームを試作していました。
表示するピクチャを番号で管理。
白字が壁、青字が床と天井、イベントが小物。
各番号にはそれぞれ地形IDを設定しています。
地形ID毎で読み込むピクチャを分けるという仕組みです。 pic.twitter.com/pzNbnHmHJH
ツクールの間違った使い方 昔ツクール2000で疑似3Dゲームを試作していました。表示するピクチャを番号で管理。白字が壁、青字が床と天井、イベントが小物。各番号にはそれぞれ地形IDを設定しています。地形ID毎で読み込むピクチャを分けるという仕組みです。
要するに、以下の仕組みで実現させています。
- プレイヤーの周囲の地形IDやイベントIDを取得する
- 取得した値ごとに、異なるピクチャを表示させる
ちなみにこの手法なら、RPGツクールMV/MZ以外のツールでも再現できます。
ツクールシリーズに限らず、ウディタなどの2Dゲーム制作ツールでも作れるということです。

仕組みは難しくないですが、実際に作るのは結構面倒です。
左右・手前・奥で、それぞれ別々の壁の画像を用意しなくてはなりません。
また、床と天井、奥の暗がりの画像も用意する必要があります。
つまり、作るべきピクチャが大量で、それらの管理も複雑です。
率直に言って、ツクールを相当愛していないとやっていられません。
なので、基本的にあなたには、先ほどお伝えした「プラグインを活用する手法」をおすすめします。
あくまで「プラグインを使わない手法もある」ということだけ知っておいてください。
RPGツクールMV/MZは3Dゲームの開発環境としては不便

今回お伝えしたとおり、専用のプラグインを使えば3Dゲーム化は誰でも実現可能です。
RPGツクールMV(MZ)で3Dゲームを作ってみたい方は、試してみるのも良いでしょう。
ただし、基本的にRPGツクールを用いた3Dゲーム開発はおすすめできません。
あくまで私たちツクール愛好者のロマンに過ぎないからです。

3Dゲーム開発環境としては、制限が多くて不便といえます。
結局のところ、RPGツクールで実現可能なのは、ローポリの3Dゲームや簡易的な3Dゲームに限られます。
UnityやUE5などの3Dゲームエンジンには到底かないません。
レトロ風3Dゲームや、低スぺックPCでも遊べる軽量な3Dゲームを作る際にはまだ活用可能。
しかし、美しいグラフィックのゲームを作りたいのなら、別のツールを使うのが賢明といえます。
なので、本格的に3Dゲームを開発したい場合は、他のゲームエンジンを使用するのがおすすめです。
ちなみに現在は、ツクールのように誰でも簡単に3Dゲームを作れるゲームエンジンが存在します。

率直に言って、RPGツクールMV(MZ)で3Dゲームを作るよりもずっと簡単です。
美しい見た目の3Dゲームも、プログラミングなしで手軽に制作できますよ。
そのゲームエンジンは、以下の記事で紹介しています。
手軽な3Dゲーム開発にご興味があれば、ぜひご覧ください。
»おすすめのゲーム制作ツール5選!初心者向けに無料ソフトも紹介!