フリーゲーム実況は許可が必要?【禁止の場合もあるので注意すべき】


フリーゲームで実況プレイをしようと考えています。
私は動画投稿者・配信者として、健全に活動していきたいです。
フリーゲームを実況に使うときの注意点を教えてください。
こんなご要望にお応えします。
この記事の内容
- フリーゲームとはどのようなものかを解説
- フリーゲームの著作権について解説
- フリーゲームを実況する際に確認すべきものについて解説
- フリーゲーム実況について利用規約の記載がない場合は、制作者に許可を取るべき
- フリーゲーム実況の許可を求めるメール文のテンプレート

※筆者は三級知的財産管理技能士で、基本的な著作権の概要は把握しています。
この記事では、フリーゲーム実況を行う際の注意点を、これから実況を始めるあなたに向けて解説します。
結論からお伝えすると、利用規約に実況に関する記載がない場合、基本的にゲーム制作者の許可が必要です。
また、利用規約で禁止されている場合は、実況に利用してはいけません。
フリーゲームにも当然「制作者(著作者)」が存在します。
制作者には著作権があり、各自でゲームの利用規約を定めている場合があります。

もし、利用規約を守らずに実況動画に利用してしまうと、トラブルが発生するリスクがあります。
そして最悪の場合には、フリーゲーム制作者の方に訴えられてしまう可能性も考えられます。
そのため、あなたはこの記事を最後までお読みください。
そして適切な方法を知ったうえで、安全かつ健全にフリーゲーム実況に取り組みましょう!
フリーゲームとはどのようなもの?

フリーゲームとは、無料で遊べるコンピュータゲームのことです。
配布形態はさまざまで、主に下記のようなフリーゲームがあります。
- PCにダウンロードして遊べる「ダウンロードゲーム」
- ブラウザ上で遊べる「ブラウザゲーム」
- スマホにダウンロードして遊べる「スマホアプリ」

ちなみに「フリーゲーム」は、「フリゲ」「フリゲー」「無料ゲーム」「フリーウェアのゲーム」などと呼ばれることもあります。
この記事では「フリーゲーム」という呼称で統一して解説していきます。
フリーゲームの著作権について

フリーゲームには、必ず「制作者(作った人)」が存在します。
制作者の形態もさまざまで、主に次のようなパターンがあります。
- 一人で制作している個人(個人、個人サークル)
- 複数の人物で制作しているチーム(サークル)
- 企業(会社)
基本的にフリーゲームには、上記のような「制作者」に著作権があります。
著作者の許可が無いと実況プレイに利用してはいけない
フリーゲームにおける著作権とは、フリーゲームの著作者が「複製・翻訳・放送・上演など」を独占できる権利のことです。
つまり、そのフリーゲームの著作者ではないあなたは、著作者に許可なく「複製・翻訳・放送・上演など」を行ってはいけません。

さらに噛み砕いて言うと、フリーゲーム制作者の許可や了承もなく、勝手に実況に使ってはいけないということです。
ちなみに、著作権について詳しく知りたい方は、以下のページが参考になります。
»①著作権とはどんな権利?|学ぼう著作権|KIDS CRIC
フリーゲームを実況する際に確認すべきもの

次に、フリーゲームを実況する際に、あなたが確認すべきものを解説します。
確認すべきものは、下記のとおりです。
- Readme(リードミー、説明書などとも呼ばれます)
- フリーゲームが掲載されているページの説明文
- フリーゲーム制作者のWebサイトやSNS
上記から、実況に関する利用規約の記載がないかを探しましょう。
それでは順番に解説します。
確認すべきもの①:Readme(リードミー)
Readme(リードミー)とは、ソフトウェアの説明書のことです。
ダウンロードゲームの場合、基本的にゲームフォルダ内にテキストファイルとして同梱されています。
ブラウザゲームなどの場合は、Webページが用意されているはずです。
フリーゲームのReadmeには、多くの場合以下のことが記載されているはずです。
- ゲームの概要
- ゲームの操作方法
- ゲームの利用規約
- ゲームの著作権について
- ゲームの利用における免責事項
- スタッフクレジット
- 制作者の連絡先 など

ちなみにフリーゲームを実況する場合、この中でも特に確認すべき事項は以下の4つです。
- ゲームの利用規約
- ゲームの著作権について
- ゲームの利用における免責事項
- ゲーム制作者の連絡先
順番に解説していきます。
Readmeの確認項目①:ゲームの利用規約
フリーゲームを実況する際、最も注意して確認しないといけないものが利用規約です。
ゲームの利用規約には、基本的にゲームを利用する際のルール(約束事や注意事項)が書かれています。

この利用規約が守れない場合、そのフリーゲームを実況に使ってはいけません。
Readmeの確認項目②:ゲームの著作権について
Readmeには、ゲームの著作権について記載されているものが多いはずです。
基本的にゲームやゲームに関わるコンテンツの著作権について、記載されています。

そのゲームに著作権があり、誰が著作権者かが明記されているはずです。
Readmeの確認項目③:ゲームの利用における免責事項
ゲームの利用における免責事項には、多くの場合以下のようなことが記載されています。
「このゲームでなんらかのトラブルが起きたとしても、制作者は責任を負いません。」

つまり、ゲームの利用においてトラブルが発生しても、利用した人の自己責任であるという内容が書かれています。
Readmeの確認項目④:ゲーム制作者の連絡先
ゲーム制作者の連絡先には、ゲームを制作した人やゲームを管理している人の連絡先が記載されています。
基本的に、メールアドレスやメールフォームのURL、XなどのSNSのユーザー名が記載されているはずです。

利用規約で「実況に利用する場合は連絡が必要」とされているなら、原則としてこちらの連絡先に問い合わせることになります。
確認すべきもの②:フリーゲームが掲載されているページの説明文
Readmeではなく、フリーゲーム掲載ページに利用規約が記載されていることもあります。

掲載ページに利用規約が書かれている場合、その内容に従いましょう。
注意:フリーゲーム投稿サイトは、フリーゲーム制作者のサイトではない
ちなみに、フリーゲーム掲載ページには主に2つの形態があります。
- ゲーム制作者の個人サイト(ホームページ)
- フリーゲーム投稿サイト(例:フリーゲーム夢現、PLiCy、unityroom、ふりーむ!など)
あなたがフリーゲームを探す際、おそらく後者のフリーゲーム投稿サイトを利用することが多いかと思います。

ここで注意すべきなのが、フリーゲーム投稿サイトは、フリーゲーム制作者の個人サイトとは異なるものだということです。
フリーゲーム投稿サイトはあくまで、各制作者がフリーゲームを持ち寄って掲載するためのサイトです。
つまり、ゲームの利用規約は各制作者の各作品によって異なります。
したがって、同じフリーゲーム投稿サイトに掲載されているからといって、すべてが同じ利用規約であると考えてはいけません。

稀に実況者の方で勘違いしている方がいるので、念のためにお伝えしました。
確認すべきもの③:フリーゲーム制作者のWebサイト
Readmeやフリーゲームの掲載ページに、利用規約の記載がない場合はどうすべきか?
そんな場合は、フリーゲーム制作者のWebサイトや、XなどのSNSを確認しましょう。

実際、WebサイトやXにフリーゲームの利用ルールを記載している方もいます。
フリーゲーム実況について利用規約の記載がない場合は、制作者に許可を取るべき

ゲーム実況に関する利用規約が、どこにも記載されていない場合もあります。
そんな場合は、フリーゲーム制作者の連絡先に直接確認をとりましょう。
少々面倒に感じるかもしれませんが、フリーゲームにも著作権があります。
前述のとおり、フリーゲーム制作者の了承なしで実況してはいけません。

ちなみに確認のメールなどを送っただけでは、許可をとったことにならないので注意しましょう。
単に確認のメールを送っただけでは不十分です。
その返信で明確に承諾をもらったときに初めて「許可を得た」と言えます。
必ず事前(実況プレイ動画を公開する前)に、フリーゲーム制作者から許可を得なければいけません。
フリーゲーム実況の許可を求めるメール文のテンプレート
しかし、メールの文章を作成するのが、少し面倒くさく感じる方も多いかと思います。

そこで、そんなあなたに向けて、メール文のテンプレート(ひな形)をご用意しました。
フリーゲーム制作者に対し、実況の許可をもらいたい場合にご利用いただける文章です。
以下のテンプレートをコピー&ペーストのうえ、必要な情報を書き換えてご活用ください。
以下、テンプレート。
件名:フリーゲーム『☆☆』の実況プレイに関するお問い合わせ
○○ 様
突然のご連絡失礼いたします。
YouTubeで活動しております、□□と申します。
このたびは、○○様が制作された下記のフリーゲームについて、
YouTubeにて実況プレイ動画を投稿させていただきたく、ご連絡いたしました。
『☆☆』
誠に勝手なお願いで恐縮ではございますが、
上記ゲームの実況プレイについて、許可をいただけますと幸いです。
また、実況に際して留意事項や禁止事項などがございましたら、
併せてご教示いただきたく存じます。
ご多用のところ恐れ入りますが、
ご返信のほどよろしくお願いいたします。
───────
□□
メールアドレス:◇◇
URL:△△
───────
以上、テンプレート。
※上記のテンプレートは一例であり、必ずしも正しいとは保証できません。
あくまで自己責任でご利用ください。
相手の名前やゲームタイトルは、誤字や脱字を防ぐためにも、できるだけ手入力は避けよう
ちなみに、上記のようなメールを送る場合、先方の名前と作品名の手入力は極力避けるのが無難です。
つまり、名前やゲームタイトルは、公式サイトなどからコピペするようにしましょう。
コピペすることで、相手から失礼に感じられてしまう誤字脱字のリスクを減らせます。

ちなみに私の名前は、「ドッド工房」が正しいのですが、「ドット工房」とよく間違われます。
たとえ悪気はなかったとしても、やはり名前を間違われると良い気はしないものです。
まとめ:フリーゲームを実況する際は、必ず利用規約を守ろう!

フリーゲームは無料で遊べるためか、しばしば制作者の権利が軽視されてしまいがちです。
実際に私の制作したフリーゲームにおいても、利用規約を守らずに実況されている方を数十名確認しています。
基本的にフリーゲームの多くは、制作者の厚意のうえで成り立っているものです。
たった一つのフリーゲームを制作するのにも、基本的に多くの時間や労力がかかっています。
また、少なくない費用をかけて作られているフリーゲームもあります。

無料のゲームだからといって決して軽視はせず、適切な利用を心掛けなければいけません。
ですが、この記事を読んだあなたなら、きっと大丈夫なはずです。
あなたは利用規約を守って、安全かつ健全にフリーゲーム実況に取り組んでください!
そこでまずは、私のゲームから始めてみるのはいかがでしょうか。

私が公開しているゲームは、すべて実況プレイが可能です。
実際に実況プレイ動画も数多く公開されており、少なくとも1,000本以上は確認できます。