ゲーム制作に必要な開発環境【歴10年の筆者が解説】
ゲーム制作がしたい!
でもどんな開発環境を準備すればいいんだろう?
ゲーム開発に必要な開発環境を教えてほしい!
こんな悩みを解決します。
この記事の内容
- ゲーム開発環境①:ゲームエンジン の紹介
- ゲーム開発環境②:プログラミング言語 の紹介
- ゲーム開発環境③:PC(パソコン)と必要スペック の紹介
- ゲーム開発環境③:ゲーム開発を便利にするツール の紹介
- ゲーム開発の流れ を解説
今回は「ゲーム制作に必要な開発環境」について解説します。
初めてゲームを作る方にとっては、ゲームを作るためにどんなモノを準備すればいいかわからないですよね。
私も最初はわからず結構悩みました。
でも今は10年以上続けてきたおかげで、最高のスタートを切れるゲーム開発環境がわかっています。
結論、ゲームを作るには下記4つの開発環境が必要です。
- ゲームエンジン(UnityやUnrealEngineなど)
- プログラミング言語(C#やC++などの知識)
- PC(ミドルスペック~ハイスペック)
- ツール(3DCGモデリングソフトやペイントソフトなど)
これらの開発環境を準備することで、快適にゲーム開発をするのが可能になります。
たとえプロのように技術力や発想力があっても、開発環境が整っていなければ良いモノは制作できません。
それだけ開発環境を整えるのは重要です。
それでは、それぞれどんなものを使えばいいのか具体的に解説していきます。
ゲーム制作に必要な開発環境【歴10年の筆者が解説】
ゲーム制作に必要な環境を、下記の順番で解説していきます。
- ゲームエンジン
- プログラミング言語
- PC(パソコン)と必要スペック
- ゲーム開発を便利にするツール
そして最後に、事前に知っておくといい知識として「ゲーム開発の流れ」もご紹介します。
この記事のとおり準備すれば、あなたもゲーム開発が可能になります。
なので安心して読み進めてくださいね。
ゲーム開発環境①:ゲームエンジン
はじめに、ゲーム開発に必要なゲームエンジンを紹介します。
そもそもまず「ゲームエンジン」とは?
ゲームエンジンとは、コンピュータゲームのソフトウェアにおいて、共通して用いられる主要な処理を代行し効率化するソフトウェアの総称である。
「ゲームエンジン – Wikipedia」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』より。
ゲームエンジンは映像や音のリアルタイム処理をしていることもあり、インタラクティブアートなどの分野でも使われることもある。
最終更新 2020年4月17日 (金) 21:10 UTC
URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3
つまり…
ゲームエンジンは、ゲーム開発を効率よく行えるために作られた「ソフトウェアの集合体」のことです。
このゲームエンジンが無い場合、一からプログラミングをしないといけなくなるため、ゲーム開発に膨大な時間・労力がかかります。
正直これでは、プログラマーでないとゲームが作れません。
ゲームエンジンは、デザイナーなどの非プログラマーといった、すべての人がゲームを作れることを目的に作られています。
なので、ゲーム開発をするときは必ずゲームエンジンを使用しましょう。
実際に現在ゲーム開発を行っている方は、ほぼ100%ゲームエンジンを使用しています。
さて、そんなゲームエンジンにもいくつか種類があります。
現在、主流になっているゲームエンジンは下記2つです。
- Unity(ユニティ)
- UnrealEngine(アンリアル・エンジン)
次の紹介文を読んで、どちらを使用するか選んでください。
ゲームエンジン①:Unity(ユニティ)
Unity(Unity3D)は、ユニティ・テクノロジーズが開発したゲームエンジンです。
100万人以上の開発者がUnityを利用しています。
現在最も利用されているゲームエンジンと言っても過言ではありません。
あの有名な『ポケモンGO』などのゲームタイトルにも利用されています。
Unityの機能
- 2DCGゲームと3DCGゲームの開発
- PCに対応したゲームの開発(Windows・Mac・LinuxなどのOS向け)
- スマホ(Android・iOS)に対応したアプリの開発
- 家庭用ゲーム機に対応したゲーム開発
他にもVRなどの様々なプラットフォームに対応したゲームを作れます。
Unityで開発に使用できるプログラミング言語は、現在は「C#」一択になりました。
プログラミングの知識があまりなくても、簡単にゲームを作れてしまう優れものです。
しかも、Unityに関する知識やノウハウは書籍だけでなくネット上で提供されています。
利用者が半端なく多いからです。
ゲーム開発が初心者の方でも、学習難易度の高くない・扱いやすいゲームエンジンといえるでしょう。
利用料に関しては、個人開発者は過去12ヵ月の収益・調達資金が10万米ドル以下ならUnity Personalのライセンスで無料で使えます。
※2021年3月25日時点の情報です。詳しくは公式サイトをご覧ください。
Unityの公式サイトはコチラ
外部リンク»Unity のリアルタイム開発プラットフォーム | 3D/2D、VR/AR のエンジン
ゲームエンジン②:UnrealEngine(アンリアル・エンジン)
Unreal Engineは、Epic Gamesが開発したゲームエンジンです。
フォトリアル(リアルなグラフィック)表現が可能な点が特徴です。
あの有名な『フォートナイト』などのゲームタイトルにも利用されています。
UnrealEngineの機能
- 2DCGゲームと3DCGゲームの開発
- PCに対応したゲームの開発(Windows・Mac・Linux・SteamOSなどのOS向け)
- スマホ(Android・iOS)に対応したアプリの開発
- 家庭用ゲーム機に対応したゲーム開発
他にもVRなどの様々なプラットフォームに対応したゲームを作れます。
UnrealEngineで開発に使用できるプログラミング言語は「C++」です。
こちらも、プログラミングの知識があまりなくてもゲームが作れてしまう優れものです。
Unityと比べると、Unreal Engineに関するノウハウや知識を得られる無料教材が多くありません。
ですが今後必ず利用者は増えていくので、知識を身に着けられる情報も増えていくことでしょう。
リアルでハイエンドなゲームを作りたい方ほど、使えば損しないゲームエンジンといえるでしょう。
利用料に関しては、製品リリース後に粗収入が100万米ドルを超えた場合に金額に対する5%のロイヤリティを支払う必要があります。
なので個人開発者の場合は実質無料で使えます。
※2021年3月25日時点の情報です。詳しくは公式サイトをご覧ください。
UE4の公式サイトはコチラ
外部リンク»最高にパワフルな 3D 制作プラットフォーム – Unreal Engine
ゲーム開発環境②:プログラミング言語
次に、ゲームを開発するために使用するプログラミング言語を紹介します。
今回は、さきほど紹介したゲームエンジン「Unity」と「UnrealEngine」で利用できる言語のみ紹介します。
- Unityを使用する場合→「C#」を勉強する
- UnrealEngineを使用する場合→「C++」を勉強する
上記のとおり、使用する環境によって学ぶべき言語が変わります。
C#(C Sharp)
C#(シーシャープ)は、アンダース・ヘルスバーグが設計したプログラミング言語です。
ゲームエンジン「Unity」で使用できます。
C#の特徴
- オブジェクト指向型言語
- 「C++」と「Java」の利点を兼ね備えている
- 学習難易度が低い
ちなみに「オブジェクト指向」とは、複数のパーツを作成・組み合わせ、プログラムを組むという手法のことです。
C++(シープラスプラス)
C++(シープラスプラス)は、ビャーネ・ストロヴストルップが設計したプログラミング言語です。
ゲームエンジン「Unreal Engine」で使用できます。
C++の特徴
- 手続き型とオブジェクト指向を兼ね備えた言語
- C言語と互換性がある
- 学習難易度はやや高め
ちなみに「手続き型」とは、複数の命令をまとまりにした「手続き」を順番に組んでプログラムを作成する手法のことです。
プログラミングの学習方法
前述で紹介した「C#」「C++」を学習する方法を紹介します。
「C#」においては、完全無料で覚えたいなら下記サイトを使えばOKです。
- ドットインストール
初心者にも分かりやすいよう、3分ほどの音声付き動画で無料で学べます。
ただし、サイトで学べるのはあくまで入門編です。
実用するにはもっと詳しく学ぶ必要があります。
なので自己投資できる人は下記の本を読んでください。
参考書の中でも必要な情報がすごく正確にまとめられています。
実際かなりの良書でした。
この1冊を読めば初級者から中級者までステップアップできます。
「C++」においては、完全無料で覚えたいなら下記サイトを使えばOKです。
- 一週間で身につくC++言語の基本
1日単位のレッスン形式。記事を読む感じで自分のペースに合わせて無料で学べます。
ただし、こちらもあくまで入門用なので、実践で使うにはもっと詳しく覚える必要があります。
なので下記の本を読んでください。
この本は実際にゲームを作りながら読むのがオススメです。
解説書ですが辞書みたいな使い方ができる良書です。
なので作りながら覚えていって、忘れたとこはもう一度見返すといった使い方もできます。
実は、独学で膨大な時間をかけて学ぶよりも、圧倒的に効率よく学べる方法があります。
それは「プログラミングスクールでプロに教えてもらう」という方法です。
あなたはプログラミングスクールに通えば、たった2か月間でUnityやUE4を使ったゲーム開発ができるようになりますよ。
それも単なる趣味レベルではなく、就職が可能なレベルまで成長することもできるのです。
なぜなら現場をよく知っているプロが、ゲーム開発に本当に必要な知識のみに絞って教えてくれるからです。
ただし、プログラミングスクールに通うには大体10万円くらいかかるので、あなたにとっては決して安くはないかもしれません。
ですが、独学で1年かかる知識量を数か月で獲得することだってできます。
しかも、ゲーム業界への就職サポートをしてくれたり、就職成功で受講料を全額返還してくれたりもします。
なので、やっぱりプログラミングスクールに通うのは、圧倒的に合理的かつ効率的でオススメですよ。
オンラインで受講もできるので、無駄な時間や労力もかかりません。
下記の記事で、ゲーム開発をしっかり学べるプログラミングスクールをご紹介しています。
参考»ゲーム開発を学べるおすすめのプログラミングスクールは2校だけ
数ある中から本当にオススメできる優良スクールだけを厳選しました。
ゲーム開発環境③:PC(パソコン)と必要スペック
ここまでで、ゲームエンジンとそれぞれに使えるプログラミング言語を紹介してきました。
しかし、ゲームエンジンを動作させ、プログラミングを行うためにはPC(パソコン)が必要です。
「Unity」や「UnrealEngine」を快適に動作させるためには、下記程度のPCスペック環境が必要になります。
- プロセッサー(CPU):「Intel Core i5」程度以上 (※第8世代以降のモデル)
- メモリ(RAM):16GB以上
- グラフィックス(GPU):GeForce「GTX 1650」程度以上
- ストレージ(容量):SSDで480GB以上
ただし欲を言うなら「メモリは32GB」「グラフィックスはGeForce RTX 2060」以上欲しいところです。
アセットを読む込むとスペック不足でカクつくことがあるからです。
ゲーム開発にオススメのPCは、下記の記事で詳しく紹介しています。
参考»失敗しないPCとその選び方【快適で自由な個人ゲーム制作を】
ゲーム開発環境③:ゲーム開発を便利にするツール
ゲームエンジンがあれば、とりあえず最低限はゲームを作れる環境にはなっています。
しかし、あくまで「最低限」です。
ご存じのとおりゲームは総合芸術です。
2DCG・イラスト・ドット絵・3DCG・音楽・効果音など、さまざまな要素を組み合わせてゲームを作成します。
ゲーム制作においては、各種要素のデータのことを「素材」という言い回しで表現します。
その「素材」を作成するためには、ツール(ソフトウェア)が必要になります。
なので素材を作成するためにどんなツールを使えば良いか今から解説します。
2DCG・イラスト・ドット絵を作成できるツール
2DCG・イラスト・ドット絵を描く際は、ペイントツール(ペイントソフト)を使います。
ペイントソフトにもさまざまな種類があります。
なので、この記事で紹介すると長くなりすぎてしまいます。
そこで、下記記事でおすすめのペイントツールを紹介しましたので参考にしてください。
参考»ペイントソフトのおすすめはこれ!お絵描きツール比較【無料/有料】
ちなみ私のイチオシはCLIP STUDIO PAINT PRO 。
利用率No.1!300万ユーザー以上に利用されているペイントソフトです。
多機能で高コスパ(買い切り税込5,000円)でして、私はもうこれ以外使いたくありません。
3DCGを作成できるツール
3DCGを作成する場合は、3DCGモデリングツール(3DCG作成ソフト)を使います。
3DCGソフトは定番フリーソフトのBlenderを使っておけばOKです。
その他、音楽や効果音なども必要です。
ですがすみません。
私はあまり音楽制作について詳しくないので、安易に紹介するのは控えます。
私の場合は、フリー素材をお借りしたり作成を依頼をしたりして済ませています。
参考»ゲーム制作の作業や素材作成を依頼する方法【手軽・格安で委託も!
ゲーム開発の流れ
さて、ここまででゲーム開発の環境は整いました。
あとは実際にゲームを制作するだけです。
しかし、初心者の方だと「どういった流れで制作すれば良いのか」まだよく分からないと思います。
何事も最初は流れをつかむのが大事ですよね。
そこで、ゲーム開発の流れについて記事を用意しました。
ゲーム開発を始める前にざっと流し読みしてください。
「こんな感じで作るんだぁ」とイメージだけつかんでください。
参考»ゲーム制作の流れ【個人制作の場合】
まとめ:開発環境を整えてさっそくゲームを制作しよう!
以上が「ゲーム制作に必要な開発環境」の解説でした。
ゲーム開発に必要な環境をそろえたら、さっそくゲーム制作に取り掛かりましょう!
正直なところ、開発環境を整えるのはまだ序の口です。
ゲームを制作するためには、さまざま要素を学んで実践していく必要があります。
ゲームを遊ぶのは結局のところ「人」です。
「人」に楽しんでもらえるゲームを作れて、そこで初めて「ゲーム開発者」といえるのです。
お互い頑張っていきましょう!
初めてゲームを作るあなたへ
UnityやUnreal Engine 4の使い方、ゲームシナリオの作り方が学べる本を下記記事で紹介しました。
これからゲームを作る方は、まずは本を読んで効率的にスキルを身に着けましょう。
»【厳選】ゲーム制作におすすめの本3冊【初心者向け】
下記記事ではゲームの作り方を徹底解説しました。
これから初めてゲームを作る方はチェックしてみてください。
»ゲームの作り方【初心者向け・個人制作に必要な知識を解説】