ジャンル別ゲーム制作の難易度と人気度【初心者におすすめのジャンルも解説】


個人でゲームを作ってみたいです。
でも、どんなジャンルのゲームを作ろうか迷っています。
各ジャンルのゲーム制作難易度と人気度を教えてください。
また、初心者でも作りやすいゲームジャンルも知りたいです。
このようなご要望にお応えします。
この記事の内容
- ジャンル別にゲーム制作の難易度と人気度を解説
- ゲーム制作初心者におすすめのゲームジャンルを紹介

新しくゲーム制作を始める際は、どんなゲームジャンルにするか迷う方も多いことでしょう。
実際のところ、ゲームには制作しやすいジャンルと、そうでないジャンルはあります。
また、作りやすいジャンルでも、プレイヤーから人気があるジャンルかどうかも気になるかと思います。
そこで今回は、ゲームジャンル別に制作難易度とプレイヤーからの人気度をお伝えします。

初心者でも作りやすいゲームジャンルも解説しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事を読めば、あなたはこれから作るべきゲームジャンルを決めることができます。
それではご覧ください。
ジャンル別にゲーム制作の難易度と人気度を解説

私のこれまでの経験も踏まえ、ジャンルごとにゲーム制作の難易度をお伝えします。
また、人気度についても、2025年5月に私が調べた月間検索数に基づいて紹介していきます。
ただし、検索数はユーザーの関心の目安にはなりますが、必ずしもプレイ人口や売上とは一致するわけではありません。

以下の情報はあくまで目安に過ぎませんので、参考程度にご覧ください。
アクションゲーム(ACT)
ゲーム制作難易度(2Dの場合) | ★★☆☆☆(2/5)簡単~ |
---|---|
ゲーム制作難易度(3Dの場合) | ★★★★☆(4/5)難しい~ |
人気度(検索数) | ★★★★☆(4/5)多い |
2Dのアクションゲームは、意外と簡単に制作することが可能です。
GodotやUnityなどのゲームエンジンを使えば、当たり判定やプレイヤーの挙動の実装も容易で、個人でも十分に制作可能。
ただし、キャラクターやエフェクトなど、グラフィック素材は基本的に自作する必要があります。
絵が描ける方は問題ありませんが、苦手な方にとっては「普通」以上の制作難易度になるかもしれません。
一方、3Dアクションゲームの場合は、UnityやUE5などを活用したとしても制作が大変です。
3Dモデリング、モーションの作成、当たり判定、入力レスポンスの処理など、やるべきことが多くあります。

また、基本的に60fpsで安定動作を目指して制作する必要があり、処理の最適化で苦労する可能性が高いです。
人気度については、ゲーム開発者とプレイヤーの双方から高い関心を集めています。
インディーゲームとしても作り甲斐のあるジャンルといえるでしょう。
ロールプレイングゲーム(RPG)
ゲーム制作難易度(2Dの場合) | ★★★☆☆(3/5)普通~ |
---|---|
ゲーム制作難易度(3Dの場合) | ★★★★☆(4/5)難しい~ |
人気度(検索数) | ★★★★☆(4/5)多い |
2DのRPGの制作は、技術的なハードルはそこまで高くありません。
RPGツクールMZのような、RPGの制作に特化したゲームエンジンを使えば、意外とスムーズに制作可能。
しかし、システム制作以外でやるべきことが非常に多いです。
例えば、レベルデザインやアイテムなどのデータ管理、シナリオや演出の制作などがあります。

そのため、2DのRPGの制作難易度は「普通~」としました。
また、3DのRPGを制作する場合は、これらに加えて3Dモデルやモーションも制作する必要があります。
3Dアクションゲーム開発並みの技術力と工数が上乗せされるため、正直なところ個人で完成させるのは困難です。
ただし、RPG Developer Bakinを使えば、制作の負担を軽減させることもできます。

その点を考慮し、3DのRPG制作は「難しい~」という評価にしました。
RPGの人気度に関しては、日本では特に人気が定着しています。
フリーゲームや個人開発のゲームの中でも、作り甲斐のあるジャンルといえるでしょう。
シューティングゲーム(STG)
FPSと縦・横スクロールSTGで、制作難易度や人気度は異なります。
そのため、それぞれ分けてご紹介していきます。
FPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)
ゲーム制作難易度 | ★★★★☆(4/5)難しい~ |
---|---|
人気度(検索数) | ★★★★☆(4/5)多い |
FPSの制作は、UnityやUE5を使えば個人でも作れなくはないというレベル。
これらのゲームエンジンでは、FPS開発に使えるテンプレートが用意されているためです。
しかし、率直に言って、UE5のテンプレートはそのまま使うには微妙。
一般的なFPSの開発には不十分で、調整や機能を追加できる知識や技術が求められます。
ちなみに、ネット対戦やマルチプレイ対応のFPSの場合は、個人開発で実現するのは非常に困難です。

現実的なのは、シングルプレイのFPSに限られます。
それでも、敵AIの設計などは非常に難しいです。
移動経路探索、遮蔽物を探して隠れる、物音へ反応するといった、敵の行動の設計が非常に複雑なためです。
しかし、敵を人間ではなくモンスターなどにしてしまえば、そこまで細かく設計しなくても済みます。

そのため、制作の難易度は「難しい~」という評価にしました。
FPSは、対戦ゲームとして人気のあるジャンルです。
シングルプレイのFPSで成功を収めるには、世界観やストーリーなどを相当魅力的にする必要があるでしょう。
縦・横スクロールSTG
ゲーム制作難易度(2Dの場合) | ★★★☆☆(3/5)普通~ |
---|---|
ゲーム制作難易度(3Dの場合) | ★★★☆☆(3/5)普通~ |
人気度(検索数) | ★★☆☆☆(2/5)少ない |
縦・横スクロールSTGは、ルールも構造もシンプルで、そこまで作りにくくはないジャンルです。
敵の動きや弾の発射など、基本的な仕組みを一度作ってしまえば、グラフィックを変えて量産することも可能。
ただし、プレイヤーを飽きさせない工夫が必要になります。
例えば、着弾音やBGMにリズム感を持たせ、音ゲーのような一体感を持たせたり、敵や弾幕にバリエーションを持たせるなど。

割と作り手にセンスが求められるため、制作難易度は「普通~」と評価できます。
人気度については、「コア層向け」といったところ。
率直に言って、現在では主流のジャンルとは言いにくいです。
アドベンチャーゲーム(ADV)
ADVにはさまざまなサブジャンルがあります。
そこで、主なサブジャンルに分けてお伝えします。
ノベルゲーム
ゲーム制作難易度 | ★☆☆☆☆(1/5)非常に簡単~ |
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人気度(検索数) | ★★★★☆(4/5)多い |
ノベルゲームの制作は、プログラミングのハードルは最も低いといっても過言ではありません。
画像の表示、文章の表示、選択肢の表示、条件分岐、音声の再生ができれば必要十分といえます。
ちなみに、ティラノビルダーなどのゲーム制作ツールを使えば、ノーコードで実現することも可能。

最低限で必要なのは、シナリオやイラスト、音楽や効果音くらいです。
人気度については、商業市場では衰退していますが、同人市場においてはまだまだ根強い人気があります。
なお、PC向けのノベルゲームは衰退しており、現在ではスマホで遊べることが前提となっています。
ホラーADV
ゲーム制作難易度(2Dの場合) | ★★☆☆☆(2/5)簡単~ |
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ゲーム制作難易度(3Dの場合) | ★★★☆☆(3/5)普通~ |
人気度(検索数) | ★★★☆☆(3/5)普通 |
ホラーADVは、グラフィックと音声の使い方を工夫すれば成立させられます。
複雑なシステムを導入しなくても問題なく、システムを作るにしても謎解きや鬼ごっこ要素などくらいです。
技術的にはそれほど高度なプログラミングスキルを必要としないジャンルといえるでしょう。
プレイヤーを怖がらせる知識やセンス、恐怖を感じさせるグラフィックの制作技術があれば制作可能です。
人気度に関しては、実はそこまで一般的にメジャーなジャンルではありません。

しかし、ホラーゲーム愛好者やゲーム実況者から一定の需要があります。
したがって、決して不人気のゲームジャンルではなく、個人開発でも作り甲斐のあるジャンルです。
脱出ゲーム
ゲーム制作難易度(2Dの場合) | ★☆☆☆☆(1/5)非常に簡単~ |
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ゲーム制作難易度(3Dの場合) | ★★☆☆☆(2/5)簡単~ |
人気度(検索数) | ★★★★★(5/5)非常に多い |
脱出ゲームは、非常にシンプルな仕組みで作れます。
2Dと3Dともにゲーム制作のハードルは低めです。
プログラミングも難しくなく、画像の表示、文章の表示、条件分岐、変数など、最低限の知識があれば制作可能。
ノーコードで制作できるゲームエンジンを使えば、初心者でも手軽に作れます。

比較的動きの少ないゲームジャンルなので、処理の最適化もほどほどで大丈夫です。
意外と人気のジャンルで、非常に多くの方から検索されています。
ブラウザゲームとして公開することで、PCユーザーだけでなくスマホユーザーにも遊んでもらえますよ。
シミュレーションゲーム(SLG)
ゲーム制作難易度(2Dの場合) | ★★★★☆(4/5)難しい~ |
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ゲーム制作難易度(3Dの場合) | ★★★★★(5/5)非常に難しい~ |
人気度(検索数) | ★★★★☆(4/5)多い |
シミュレーションゲームの制作は、複雑な設計をする力が求められるため、他ジャンルと比べても難しいです。
AIの行動、資源やアイテム、時間のシミュレーションなど、多くの要素を構築する必要があります。
また、グラフィック素材もたくさん用意する必要があります。
使いやすいUIを作るのにも知識やセンスが必要です。

率直に言って、ゲーム制作初心者向けのジャンルではありません。
人気度については、戦略性ややりこみ要素の多さで人気のジャンルです。
インディーゲームとしても作り甲斐のあるジャンルといえます。
パズルゲーム(PZL)
ゲーム制作難易度(2Dの場合) | ★★☆☆☆(2/5)簡単~ |
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ゲーム制作難易度(3Dの場合) | ★★★☆☆(3/5)普通~ |
人気度(検索数) | ★★★★☆(4/5)多い |
2Dのパズルゲームは、実現する内容にもよりますが、比較的簡単に制作することが可能です。
例えば、落ち物パズルやスライドパズルなどは、比較的シンプルなプログラミングで実現できます。
一方、3Dのパズルゲームを作る場合、少しだけ難易度が上がります。
カメラ操作や立体的な動きを実装したり、当たり判定などを作る必要があるためです。

つまり、2Dよりも制作するのに手間がかかります。
そのため、2Dパズルゲームの制作難易度は「簡単~」、3Dパズルゲームは「普通~」といえます。
パズルゲームは、主にスマホゲームとしての人気が高いジャンルです。
制作するのであれば、スマホで遊べる形態として、スマホアプリやブラウザゲームとして公開するのが適しているでしょう。
ゲーム制作初心者におすすめのゲームジャンルを紹介

以上の制作難易度と人気度から考慮すると、ゲーム制作初心者におすすめのゲームジャンルは下記のとおりです。
- 2Dのアクションゲーム
- ノベルゲーム
- 2DのホラーADV
- 脱出ゲーム
- 2Dのパズルゲーム
上記は、ゲーム制作難易度が「非常に簡単」または「簡単」で、人気度も低くはないジャンルで選定しました。
つまり、初心者にも作りやすくて、遊んでもらいやすいジャンルといえます。

基本的に、ゲーム制作初心者のうちは、上記のジャンルから取り組んでみましょう。
また、初心者でも努力次第で制作可能なジャンルとして、以下もおすすめです。
- 2DのRPG
- 3DのホラーADV
- 3Dのパズルゲーム
こちらは、ゲーム制作難易度が難しくはなく、人気度が低くないジャンルでピックアップしたものです。

初心者でも1作品はゲームを完成させたことのある方なら、十分に完成まで制作できることでしょう。
まとめ:制作するジャンルを決めたら、さっそくゲームを作り始めよう!

今回は、ゲームジャンル別で制作の難易度と人気度の目安をお伝えしました。
初めてゲーム制作に取り組む方は、まずは作りやすいジャンルから開発すると良いでしょう。
難しいゲームジャンルから制作を始めると、上手く作れずに挫折してしまう可能性もあります。
なので、数をこなしてステップアップしてから、難易度の高いゲームジャンルに取り組むようにするのがおすすめです。

それでは、制作するジャンルを決めて、さっそくゲーム制作を始めてみてください!
これからゲーム制作を始める方は、以下の記事も参考にどうぞ。
ゲーム制作の始め方だけでなく、制作に必要なノウハウも知ることができます。
»ゲームの作り方:初心者向けに個人ゲーム制作の始め方とノウハウを解説