ゲームのReadme(説明書)の書き方【テンプレートあり】


私はゲーム制作をしています。
そろそろゲームが完成しそうです。
そこで、Readme(説明書)を書こうと考えています。
しかし、ゲームの説明書ってどうやって書けばいいのですか?
Readmeの書き方を教えてください。
こんなご要望にお応えします。
この記事の内容
- ゲームのReadme(説明書)のテンプレートを提供
- ゲーム制作者向けにReadme(説明書)の書き方を解説

初めてゲームをリリースする場合、Readme(説明書)の書き方で悩まれるかと思います。
実際、何をどうやって書けば問題ないかなど、初心者には少々複雑です。
説明書は適切に記述しないと、トラブルに発展してしまう恐れがあります。
なので、説明書の作成は、ゲーム制作において意外と重要な工程なのです。

そこで今回は、15年以上ゲーム開発してきた私が、説明書の書き方を解説します。
私はこれまでに12作品以上のゲームをリリースしています。
ゲームリリースの度に、Readmeを作成し、ゲームフォルダに同梱してきました。
Readmeの内容に起因するトラブルは、これまでに一度も発生していません。
なので、あなたは私の説明書の書き方をマネするだけでOK。
この記事を読めば、あなたはゲームの説明書を簡単に作成できますよ。
それではご覧ください!
ゲームのReadme(説明書)のテンプレート

まずは、私が作成したReadme(説明書)のテンプレートを差し上げます。
Windowsのメモ帳などを起動し、以下のテンプレートをコピー&ペーストしましょう。
以下、テンプレート。
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■ゲームの概要
【ゲームタイトル】ゲームの題名
【バージョン】1.00
【ジャンル】アドベンチャー
【特徴】謎解き/脱出/ドット絵/マルチエンディング
【難易度】簡単
【プレイ時間】30分~(短編)
【エンディング数】3
【推奨年齢】12歳以上
【種別】フリーウェア
【制作ソフト】ゲームエンジン名(著作権表記)
【ゲーム制作者】制作者名
【公式ページ】公式ページURL
【お問い合わせ】メールアドレスやお問い合わせフォームのURLなど
このゲームはフィクションです。
実在の人物、団体、事件等とは一切関係ありません。
また、犯罪や殺生を助長する意図はありません。
○○は、○○の登録商標又は商標です。
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■ゲームの起動方法
圧縮ファイルを展開し、「○○.exe」ファイルをダブルクリックしてください。
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■アンインストール方法
展開したファイルをすべて削除してください。
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■操作方法
▼キーボード操作の場合
[矢印キー][WASDキー] :移動
[Z][Enter][Space] :チェック
[X][Esc] :メニュー/キャンセル
[Shift] :ダッシュ
▼マウス操作の場合
[左クリック] :移動/チェック
[右クリック] :メニュー/キャンセル
▼ゲームパッド操作の場合
[十字キー][左スティック]:移動
[Aボタン] :チェック
[Bボタン] :メニュー/キャンセル
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■ゲームの攻略方法
攻略ページURL
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■利用規約(制定日:年/月/日 改訂日:年/月/日)
①当ソフトの公序良俗に反する使用を禁止します。
────────────────────
②当ソフトの営利目的による無断使用を禁止します。
────────────────────
③当ソフトの実況プレイや二次創作は、原則として事前の連絡不要で許可します。
ただし、動画説明欄または二次創作物に下記のような事項を必ず明記してください。
このゲーム『ゲームの題名』の制作者
制作者名
────────────────────
④当ソフトに使用しているデータ(素材やプログラム等)にはすべて著作権があります。
これらのデータを抽出して頒布等する行為や、改変する行為、自作のゲームに利用する行為を禁止します。
また、当ソフトやこれらのデータの転載、流用、二次配布、二次利用も禁止です。
ただし、フリー素材については、各著作者の利用規約に従えば使用できる場合があります。
────────────────────
⑤本規約は予告なく変更する場合があります。
────────────────────
その他、ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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■免責事項
当ソフトの利用にあたって、何らかの不具合やトラブルが生じたとしても、
制作者名は一切の責任を負いません。
自己責任でご利用ください。
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■動作環境
OS :Windows 10/11
プロセッサー :Intel Core i3-12100相当以上
グラフィックス :NVIDIA GeForce GTX 1650(VRAM 4GB)相当以上
メモリ :8GB以上
ストレージ :空き容量16GB以上
ディスプレイ :解像度1,920×1,080以上
※記載した商品名及び各製品名は、各社の商標または登録商標です。
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■更新履歴
年/月/日 Ver.1.00 ゲームリリース
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■クレジット(敬称略/順不同)
制作者名(シナリオ/イラスト/CG/ドット絵/効果音/音楽/ゲーム制作)
→WebサイトURL
協力者名(翻訳/校正/デバッグ/テストプレイ)
→WebサイトURL
素材提供者名(プラグイン)
→WebサイトURL
素材提供者名(フォント「フォント名」)
→WebサイトURL(フォントライセンス名)
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以上、テンプレート。
※上記のテンプレートは一例であり、必ずしも正しいとは保証できません。
あくまで自己責任でご利用ください。

テンプレート内の必要箇所(赤字部分など)を、自由に書き換えてご利用ください。
さて、ここからは説明書の書き方を解説していきます。
私の解説をお読みいただきながら、説明書の作成作業を進めていきましょう。
ゲームのReadme(説明書)の書き方

さて、Readme(説明書)に記述すべき内容は下記のとおりです。
- ゲームの概要
- 種別(配布形態)
- 連絡先
- 操作方法
- 利用規約
- 免責事項
- 動作環境
- 更新履歴
- クレジット
順番に解説していきます。
ゲームの概要の書き方
ゲームの概要には下記のことを記述すると良いでしょう。
- ゲームタイトル
- バージョン
- ジャンル
- 特徴(ゲームに含まれる要素などを記述)
- 難易度
- プレイ時間(長編か中編か短編かも記載すると尚良い)
- エンディング数
- 推奨年齢
- 種別(配布形態)
- 制作ソフト名
- ゲーム制作者名
- 公式ページURL
- お問い合わせ(連絡先)
上記のように書けば、Webページでゲーム紹介文を掲載する際に便利です。

この概要を丸々コピペして活用できますよ。
上記のうち、種別(配布形態)とお問い合わせ(連絡先)の書き方について、もう少し詳しく解説します。
種別(配布形態)の書き方
種別には、そのゲームの配布形態を書きましょう。
ゲームの種別の書き方は、下記の表を参考にしてください。
フリーウェア | 完全無料で遊べるソフトのこと |
---|---|
ドネーションウェア (カンパウェア) | 無料で遊べるが、寄付や投げ銭を求めるソフトのこと |
アドウェア | 無料で遊べるが、広告を表示して収益を得るソフトのこと |
有料ソフトウェア | 買わないと遊べないソフトのこと |

ちなみに「フリーソフトウェア」と「フリーウェア」は全く違うものなので要注意です。
「フリーソフトウェア」だと、勝手に複製・改変・再配布することを許可してしまうことになります。
お問い合わせ(連絡先)の書き方
ゲームを遊ぶユーザーが、あなたと連絡を取れる手段を記載しましょう。
メールアドレスやお問い合わせフォームのURLなどを書けばOKです。
ちなみに、以下のような文言も併せて書いておくと、余計なトラブルに発展するリスクを減らせます。
送信内容の無断転載や引用は固くお断りします。

この注意書きを書くか書かないかはあなた次第。
操作方法の書き方
ゲームの基本的な操作方法は、必ず書いておきましょう。
例えば、以下の操作方法は最低限書いておくべきです。
- 移動方法
- メニュー画面の開き方
- 決定やチェックの仕方
- キャンセルの方法

なお、操作に使用するデバイスやコントローラーで分けて書くのがおすすめ。
利用規約の書き方
ゲームの利用規約(利用上のルール)を記載しましょう。
基本的に、下記のことを書いておけばまず安心です。
- 公序良俗に反する利用の禁止
- 営利目的による無断使用の禁止
- 実況プレイ利用の可否と条件
- 著作権侵害(改変・転載・流用・二次配布など)の禁止
基本的に「○○は禁止です。」という締めくくりで書くのを推奨します。

「禁止されていないなら何しても良いだろう?」という輩への対策です。
免責事項の書き方
「ゲームの利用でトラブルが発生しても責任は取らない」という内容を書きましょう。
具体的には、下記のように書くのがおすすめ。
当ソフトの利用にあたって、何らかの不具合やトラブルが生じたとしても、
○○は一切の責任を負いません。
自己責任でご利用ください。

上記のような免責事項は、余計なトラブルを防止するために重要な役割を果たします。
動作環境の書き方
ゲームの動作環境(スペック/システム要件)も記載しておくとグッドです。
特に、有料ゲームとしてリリースする場合は、記載しておくべきだといえます。
ゲームを快適に遊ぶのに必要な以下の性能を書きましょう。
- OS
- プロセッサー(CPU)
- グラフィックス(GPU)
- メモリ(RAM)の容量
- ストレージの空き容量
- ディスプレイの解像度
ちなみにこの場合、推奨スペックの記載だけでも問題ありません。
個人ゲーム開発では最小スペックの検証は少々難しいためです。
また、確実に快適に遊べるスペックを書いておくほうが、余計なトラブルを回避できます。

なお、動作環境の調べ方が分からない場合は、ゲームエンジンのシステム要件や似ている競合作品を参考にするのがおすすめ。
更新履歴の書き方
更新履歴には、ゲームのアップデート履歴を記述していきます。
いつ、どのバージョンに更新し、何を変更したかを細かく記録しましょう。
そうすることで、後でメンテナンスがしやすくなります。

ちなみに、下記のような書き方がシンプルかつ読みやすくておすすめ。
2025/04/23 Ver.1.01 ○○が発生する不具合を修正、○○機能を○○に追加、○○を○○に変更
クレジットの書き方
クレジットには、ゲーム制作に関わった人の名前(あなたも含めて)を書きましょう。
また、素材サイトなど、他の方が作成した素材データを使用している場合も書く必要があります。
それぞれ下記の事項を記述すれば基本的にはOK。
- 名前
- 何を担当したか
- WebサイトのURL
名前は絶対に間違えないよう、手入力は避け、公式ページからコピペするのが確実です。

ちなみに、フォントなどでライセンスを明示する必要がある場合もあります。
そんな場合は、ライセンス名やライセンスを確認できるURLも併せて記載しましょう。
Readme.txtとして保存し、同梱してゲームをリリースしよう!

この記事でお伝えしたとおり、Readme(説明書)を丁寧に書いていきましょう。
書き終えたら「Readme.txt」という名前にして、テキストファイルとして保存してください。
作成した「Readme.txt」は、配布するゲームフォルダに同梱します。
この際、ゲームを遊ぶユーザーが確認しやすい位置に配置するのが望ましいです。
基本的には、ゲーム起動のEXEファイルと同じ階層に配置するのがおすすめ。
そして、ゲームフォルダを圧縮ファイルにしましょう。
この際、日本向けにリリースする場合は、Windows 10/11標準対応のZIP形式にするのが無難です。

あとは、ゲーム公開サイトにアップロードしてリリースするだけですね。
ちなみに、自作ゲームを販売する場合は、以下の記事に載せたサイトで販売するのがおすすめです。
»自作ゲームをネットで販売する方法【ゲーム制作】