足音を鳴らすイベントの作り方【RPGツクールMV/MZ】
RPGツクールMV/MZを使い始めた。
ゲーム内のキャラクターに足音をつけたい!
どうやったら足音をつけられるのか教えてほしい!
こんな悩みを解決します。
この記事の内容
- 足音イベントを作るために準備するもの(必要なもの)
- 足音を鳴らすイベントの組み方
- マップイベントとコモンイベントどちらに記述すべきか
さて、今回は「RPGツクールMV/MZで足音を鳴らすイベントの作り方」の解説です。
RPGツクールMV/MZを使用しているあなたに向けて、足音イベントの作り方を徹底解説します。
実のところ足音はプラグインで実装することもできます。
しかし、自分でイベントを組めば、プラグインよりも自由に設定ができるというメリットがあります。
プレイヤー(操作キャラ)だけでなく、村人・敵キャラ・物体にも足音(動く音)を適用できるのです。
なので足音を実装するときは、イベントで組むのがおすすめです。
ちなみにこの記事を書いた私は、RPGツクール使用歴10年くらいです。
12作品以上作っているのでRPGツクールに関してはある程度の知識があります。
なので安心してお読みください。
この記事を読めば、あなたはRPGツクールMV/MZで足音イベントを作成する方法をマスターすることができます!
今回紹介する方法は、RPGツクールMV/MZに限らず、RPGツクール2000・XP・VXなどでも応用が可能です。
足音を鳴らすイベントの作り方【RPGツクールMV/MZ】
足音を鳴らすイベントを作るのはそんなに難しくありません。
準備するもの(必要なもの)
足音イベントを作成する際に、準備するもの(必要なもの)は下記のとおりです。
- 足音の効果音素材(SE)
- 変数
- スイッチ
- 地形タグの設定
足音の効果音素材(SE)
足音のイベントを作るので、足音の効果音は必須です。
自分で作るのも大変だと思いますので、下記フリー素材サイトから借りましょう。
上記サイト内で「足音」と検索すれば、利用できる効果音素材がたくさん出てきます。
- 好きな効果音をダウンロードして、カット編集後「ogg」に変換してください。
カット編集・変換は「Audacity」というフリーソフトでできます。 - 効果音をAudacityで読み込んで、[ファイル]-[書き出し]-[OGGとして書き出し]の流れで変換できます。
- OGG変換が完了したら、RPGツクールMV/MZのゲームデータフォルダ内の[ audio]-[se]フォルダ内に入れましょう。
変数
足音イベントを作る際に「変数」を使用します。
下記のとおり、変数を用意してください。(使用する変数番号は自由です)
- キャラX座標
- キャラY座標
- キャラX*1000+Y
- キャラX*1000+Y前回
- キャラ地形タグ
「X*1000+Y」とは、キャラクターの座標情報を1つの変数にまとめたものです。
まとめることで、条件分岐などの記述をシンプルにできます。
RPGツクールMV/MZの「地形タグ」とは、RPGツクール2000等で言う「地形ID」のことです。
歩く場所によって足音を変えるために使用します。
そのため、タイルセットに地形タグを設定しておきましょう。
[データベース]-[タイルセット]-[地形タグ]から、任意のマスに地形タグの番号を割り振ることができます。
スイッチ
必須ではありませんが、スイッチも合わせて使うと管理がしやすいです。
下記のとおり、スイッチを用意してください。(使用するスイッチ番号は自由です)
- 足音再生許可
- 足音連続再生防止
「足音再生許可」は、足音を鳴らす場面と鳴らさない場面を分けたいときに使用します。
足音連続再生防止は、連続して足音が再生されるとうるさいときの対策として使用します。
地形タグの設定
歩く場所によって足音を変えるため、地形タグを利用します。
上記画像のように
- 芝生マスなら1
- コンクリートマスなら2
- 砂地マスなら3
- 雪道マスなら4
というように設定しましょう。
足音を鳴らすイベントの組み方
今回は、操作キャラ(プレイヤー)に足音を適用する場合で説明します。
プレイヤー以外に適用する場合は、「プレイヤー」の部分を各自読み替えて読み進んでください。
イベントの完成形
2枚の画像に分けていますが、同じイベントで同じページ内の記述です。
出現条件:スイッチ「足音再生許可」
トリガー:並列処理
◆注釈://プレイヤーの座標・その位置の地形タグを取得
◆変数の操作:#0001 キャラX座標 = プレイヤーのマップX
◆変数の操作:#0001 キャラX座標 = プレイヤーのマップY
◆指定位置の情報取得:キャラ地形タグ, 地形タグ, ({キャラX座標},{キャラY座標})
◆注釈://プレイヤーの座標情報をまとめたX*1000+Yを作成
◆変数の操作:#0003 キャラX*1000+Y = キャラX座標
◆変数の操作:#0003 キャラX*1000+Y *= 1000
◆変数の操作:#0003 キャラX*1000+Y += キャラY座標
◆注釈:/*プレイヤーの前回位置と現在位置を比較
: :異なる場合は移動したということなので足音を再生*/
◆条件分岐:キャラX*1000+Y ≠ キャラX*1000+Y前回
◆注釈:/*連続再生防止のため、スイッチ切り替え
: :スイッチがOFFのときのみ足音を再生する*/
◆条件分岐:足音連続再生防止がON
◆スイッチの操作:#0002 足音連続再生防止 = OFF
◆
:それ以外のとき
◆スイッチの操作:#0002 足音連続再生防止 = ON
◆
:分岐終了
◆注釈://地形タグ毎に足音を変更
◆条件分岐:足音連続再生防止がOFF
◆条件分岐:キャラ地形タグ = 1
◆SEの演奏:ashioto (10, 100, 0)
◆
:分岐終了
◆条件分岐:キャラ地形タグ = 2
◆SEの演奏:ashioto2 (10, 100, 0)
◆
:分岐終了
◆
:分岐終了
◆注釈://X*1000+Y前回に現在のX*1000+Yの値を上書き
◆変数の操作:#0004 キャラX*1000+Y前回 = キャラX*1000+Y
◆
:分岐終了
◆注釈://処理落ち抑制のためのウェイト
◆ウェイト:3フレーム
記述の説明
上記イベントは下記のような処理をしています。
- プレイヤーの座標を取得
- 取得した座標から地形タグを取得
- 取得した座標情報を1つの変数にまとめる(X*1000+Y)
- 前回位置と現在位置を変数「X*1000+Y」と変数「X*1000+Y前回」で比較
- 比較して値が異なった場合は、移動したということなので、足音再生の準備をする
- 足音が連続再生されるとうるさいので、スイッチ切り替えでOFFのときのみ足音を再生するようにする
- 地形タグごとに足音を変えて再生
- 前回位置に現在位置の値を上書き
- 並列処理は繰り返し処理されるので、ウェイトを挟んで処理落ちを抑制する
マップイベントとコモンイベントどちらに記述すべきか
RPGツクールでは、イベントを記述する際に「マップイベント」と「コモンイベント」の2パターンがあるのはご存じかと思います。
- マップイベントは、そのマップ内でしか処理されません。
- コモンイベントは、どのマップにいても処理されます。
結論、どちらでも問題はありません。
ただ、どのマップにいても足音を再生させたい場合は、コモンイベントで作成するといいと思います。
- 操作キャラ(プレイヤー)に足音を適用するのであれば、コモンイベント。
- それ以外に足音を適用するのであれば、マップイベント。
という使い分けが良いかと思います。
まとめ:RPGツクールMV/MZを使うならキャラに足音をつけよう!
以上が「RPGツクールMV/MZで足音を鳴らすイベントの作り方」です。
簡単にまとめると下記のように組み込めばOKです。
- 足音用の地形タグを設定
- 変数でプレイヤーの(X,Y)座標と地形タグを取得
- プレイヤー(X,Y)の値が変動したら、地形タグに応じて足音を再生するようにする
こんな感じでスゴク簡単ですね。
足音イベントを何も見ずに作れるようになれば、大抵のイベントは自力で作れるようになります。
頑張って挑戦してみてください。
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