フリーホラーゲームの作り方【初心者でも制作できる簡単な方法を解説】


フリーゲーム制作を始めてみたいです。
そこで、まずはホラーゲームを作ってみたいと考えています。
初めてでもできるフリーホラーゲームの作り方を教えてください!
こんなご要望にお応えします。
この記事の内容
- フリーホラーゲームを制作するメリットを解説
- ゲーム開発に必要な環境(PCやソフト)を紹介
- ホラーゲームを作るコツ(※)
- 個人ゲーム制作の流れ(※)
- フリーホラーゲームに適した公開方法を紹介
※詳しく解説した当ブログの別記事を紹介。

フリーホラーゲーム制作に初めて挑戦する場合、どうやって作れば良いか迷われるかと思います。
「ホラーに詳しくなくても大丈夫かな?」
「プログラミングができないけど作れるのかな?」
こんなお悩みも抱えていませんか?
でも安心してください。
ホラーに詳しくなくても、難しいプログラミングをしなくても大丈夫です。
この記事でお伝えする方法なら、初めての方でも問題なくホラーゲーム(ホラゲ)は作れます。
あなたは今日からでもホラーゲームの制作を始められるようになりますよ。

長年にわたり、ホラーゲームをメインで開発してきた私が、フリーホラーゲームの作り方をわかりやすく解説します。
しっかり「怖い!」と思われるホラーゲームを作るコツもお伝えします。
それではご覧ください!
フリーホラーゲームを制作するメリット

初めにフリーホラーゲームを制作する利点をお伝えします。
下記のとおりです。
- ゲーム開発初心者でも取り組みやすいジャンルである
- 実況プレイで取り上げてもらえる可能性が比較的高い
- 夏やハロウィンなど、注目が集まりやすい時期がある
メリット①:ホラーゲームは、ゲーム開発初心者でも取り組みやすいジャンルである
ホラーゲームは他ジャンルと比べて、ゲーム開発初心者でも取り組みやすいジャンルと言えます。
その理由は、資金面と技術面の両方で、ゲーム開発コストを比較的抑えられるためです。
実際、怖い雰囲気をつくり、恐怖を感じさせる演出を取り入れるだけでも、ホラーゲームとして成立します。
つまり、グラフィックや音響を効果的に使えば、それだけでホラーゲームを作ることが可能なのです。
アクション性や謎解き要素といった複雑なゲームシステムが無くても問題ありません。
また、キャラクターやストーリーが少なくても、プレイヤーに「怖い」と感じさせられれば、もう立派なホラーゲームです。
このように、ホラーゲームは高度なプログラミングを必要とせず、比較的簡単に成立させることもできます。
したがって、ゲーム開発初心者の方でも、取り組みやすいジャンルであるといえるでしょう。

ちなみに、この私も最初に制作したゲームはホラーゲームでした。
ゲーム制作を始めて間もないうちでしたが、3か月ほどで完成できましたよ。
メリット②:フリーホラーゲームは、実況プレイで取り上げてもらえる可能性が比較的高い
ホラーゲームは、他のジャンルと比べて実況プレイで取り上げられる可能性が高いといえます。
なぜなら、ゲーム実況者にとってリアクションが取りやすく、視聴者の反応を得やすいジャンルだからです。
特に、PCで無料プレイ可能なフリーホラーゲームは、ゲーム実況者から一定の需要があります。
キャプチャーボードなどの機材が不要で、手頃に始めたい場合に都合が良いためです。
もし有名実況者に取り上げられれば、知名度が一気に高まる可能性もあります。
名もなき駆け出しのゲーム制作者にとっては、大きなチャンスとなるでしょう。
実際、『青鬼』『Ib』『魔女の家』などは、有名実況者がプレイしたことによって広まりました。

しかし、以前に比べるとフリーホラーゲームはそこまで流行っていません。
フリーホラーゲームのブームは、2012年頃にピークを迎え、2016年以降は人気が落ち着きました。
とはいえ、現在でも実況映えするジャンルであることに変わりはありません。
フリーホラーゲームを制作すれば、実況プレイで取り上げられる可能性は今でも比較的高いといえるでしょう。

実際、私のフリーホラーゲーム『エフレメイ2』『ライトを消すだけの高時給な宿直2』『消えたあの時の叫び』も、実況プレイで頻繁に取り上げられています。
メリット③:ホラーゲームには、夏やハロウィンなど注目が集まりやすい時期がある
ホラーゲームには、年間を通じて注目が集まりやすい時期があります。
季節的な需要の高まりが毎年一定のタイミングで訪れるため、その時期にはダウンロード数が増加する傾向にあります。
例えば、日本の夏にはお盆があるため、納涼目的でホラーゲームはよく遊ばれます。

また、ハロウィンの時期にも、ホラーゲームへの注目が自然と高まります。
このように、季節ごとの需要が見込める点は、ホラーゲームを制作するメリットといえるでしょう。
ゲーム開発に必要な環境

さて、ゲーム開発に必要な環境をお伝えします。
フリーホラーゲームを制作したい場合、下記の開発環境を準備しましょう。
- ゲーム開発に適したPC
- ゲーム制作に必要なソフト
それぞれ、どんなものを用意すれば良いか解説します。
ゲーム開発に適したPC
ゲーム開発をするならPCが必要です。
ゲーム制作ツールが問題なく動作する性能はあったほうが良いです。
開発するゲームが、2Dゲームか3Dゲームかで必要な性能は異なります。
ですが、フリーホラーゲームの場合は、ドット絵の2Dゲームとして制作することが多いはずです。
そのため、基本的には「第8世代以降のIntel Core i5 / 16GBメモリ / 240GB以上のSSD」程度の性能があれば必要十分といえるでしょう。
ただし、3Dゲームを制作する場合や下記の場合は、もう少しスペックがあったほうが良いです。
- ゲームエンジンとしてUnityを使う場合
- ゲーム用のムービーやアニメーションも制作する場合
エディターが不安定になったり、レンダリングに時間がかかる可能性があるためです。

そのため、スムーズかつ自由にゲーム制作したい場合は、それなりに性能の良いPCがおすすめ。
以下の記事では、3Dゲームと2Dゲーム、それぞれの開発に適したパソコンを紹介しています。
選び方も詳しく解説しているので、参考にご覧ください。
»ゲーム開発におすすめのPCを厳選【必要なスペックと選び方も解説】
ゲーム制作に必要なソフト

フリーホラーゲームを制作するなら、基本的に下記のソフトが必要になります。
- ゲーム制作ツール(ゲームエンジン)
- グラフィック制作ソフト
- 音声編集ソフト
それぞれ、フリーホラーゲーム制作に適したおすすめのソフトを紹介します。
ゲーム制作ツール(ゲームエンジン)
ゲーム制作ツールを使うことで、簡単かつ効率よくゲームを開発することが可能になります。
ゲーム制作ソフトには、実にさまざまなものがあります。
数あるソフトの中でも、フリーホラーゲーム制作では、下記のゲーム制作ツールが特におすすめです。
- RPGツクールMV/MZ
- Unity
これらがおすすめの理由は、日本人のユーザー数が多く、他と比べても使い勝手が良いからです。

また、実際に公開中のフリーホラーゲームでも、よく利用されている点も理由の一つといえます。
他にも推奨する理由はありますが、ここで書くと少々長くなってしまいます。
詳しくは以下の記事で解説しています。
参考にご覧ください。
»ガチでおすすめのゲーム制作ツールは5つ!初心者向けに選び方も解説

ちなみに、2Dゲームを作りたい場合は、RPGツクールMZ。
3Dゲームをメインで開発したい場合は、Unityがおすすめです。
グラフィック制作ソフト
ここでお伝えするグラフィック制作ソフトは、CGやイラスト、ドット絵を制作するためのソフトのことです。
フリーホラーゲームを制作する場合、基本的にグラフィックの制作は欠かせない作業です。
例えば、下記のグラフィックを作成したりします。
- 幽霊やお化けなどのCGやドット絵
- キャラクターの立ち絵や顔画像
- スチル(イベントCG)など

また、ホラーゲームの場合は特に、雰囲気を演出するために画像の色調を調整する必要もあります。
なので、これらの作業をこなすために、下記のグラフィック制作ソフトを使う必要があるのです。
ペイントソフト | クリスタなど |
---|---|
画像編集ソフト | Photoshopなど |
ドット絵エディタ | EDGE、Asepriteなど |
3Dモデリングソフト | Blenderなど |
特にペイントソフトは、2Dゲームと3Dゲームどちらを作る場合でも必ず準備しておきましょう。
これさえあれば一応、2DCGやイラスト、ドット絵の作成、画像編集はこなせるからです。
ペイントソフトに関して、以下の記事で詳しくまとめています。
»ペイントソフトのおすすめはこれ!お絵描きツール比較【無料/有料】
音声編集ソフト
ホラーゲームにおいて、音響による演出は欠かせないものです。
BGMだけでなく、効果音を上手く活用することで、プレイヤーに不安や恐怖感を与えられます。
ちょっとした物音でも、適切な加工や編集を施すことでホラー効果音に生まれ変わります。
足音などに残響音や反射音を加えたり、音声にノイズを加えるだけでも怖い雰囲気を演出できます。
そんな音声編集ができるソフトとして、特におすすめなのはAudacityです。
フリーのサウンド編集ソフトで、使い勝手も良く、初心者でも扱いやすいためです。

実際、私もゲームに使用する音声の加工や編集で、Audacityを使用しています。
ホラーゲーム用効果音には、ピッチやテンポの変更や、リバーブなどのエフェクトをよく活用しますよ。
その他、ゲーム制作に役立つ便利なツールは、以下の記事でまとめています。
実際に私もゲーム制作で使用しているツールなので、参考にどうぞ。
»私が創作活動に使っている実用的なツール【おすすめソフト】
ホラーゲームを作るコツ

ホラーゲームとして作る以上は、プレイヤーが「怖い」と感じられる要素を必ず入れなければいけません。
たまに、怖いと感じられる要素が全く無いのに、「ホラーゲーム」として公開しているフリーゲームがあります。
これはいわゆる「釣り(騙し)」に等しく、決して好ましい行為とはいえません。
なので、ホラーゲームとして公開するなら、必ず怖い要素を制作しましょう。

さて、そんな怖いと感じられるホラーゲームを作るコツをお伝えします。
結論、ホラーゲームの制作で重要なのは下記の3点です。
- プレイヤーを不安にさせること
- プレイヤーを緊張させること
- プレイヤーを混乱させること
この3点を意識して作れば、怖いと感じられるゲームになります。
これらのコツやその具体例など、詳しくは以下の記事でまとめています。
»ホラーゲームの作り方【重要なことは3つ】
個人ゲーム制作の流れ

フリーホラーゲームは、個人や少人数で制作するケースが多いです。
おそらくあなたも、一人でフリーホラーゲーム制作にチャレンジしようと考えているかと思います。
そこで、個人ゲーム開発の流れについてご紹介しておきます。
大まかな流れは下記のとおりです。
- ゲーム制作に必要な開発環境を準備する
- ゲームのアイデアを考える
- ゲームに使う素材を用意する
- ゲームを組み立てる
- テストプレイしてデバッグする
- README.txt(説明書)を書く
- ローカライズ(多言語対応)をする
- ゲームをリリースする
- フィードバックを基に改善していく
基本的に個人ゲーム制作は、上記の流れで進めていくことになります。
ちなみに詳しく知りたい場合は、以下の記事をご覧ください。
個人ゲーム開発の流れと制作のノウハウを知ることができます。
»ゲーム制作の流れ【個人ゲーム開発の場合を詳しく解説】

予めゲーム制作の全体像を把握しておくことで、次に何をすべきかで迷うことが減りますよ。
つまり、制作の流れを知っておくことで、効率的にゲーム開発を進められるようになるのです。
フリーホラーゲームに適した公開方法

フリーゲームをリリースする場合、実にさまざまな方法があります。
例えば、下記のA~Dの方法が挙げられます。
フリーゲームの公開方法 | 代表的なサイトやサービス |
---|---|
(A) フリーゲーム投稿サイトで公開する | フリーゲーム夢現、PLiCy、unityroomなど |
(B) ECサイトで価格を0円に設定し、ダウンロード商品として登録する | BOOTH、STORESなど |
(C) 自分のサイトにiframeタグでブラウザゲームとして埋め込む | WordPressブログなど |
(D) ゲームやアプリの配信プラットフォームで公開する | Steam、Google Play、App Storeなど |
この内、フリーゲームの公開に適した方法は、AとBとCです。
Dの方法はゲームの公開に費用がかかる場合があり、無料ゲームの公開では負担が大きいです。
特にSteamの場合は、登録料として$100(約14,500円)を支払わなければいけません。
そのため、基本的にはフリーゲーム投稿サイト、ECサイト、自分のサイトで公開するのが無難といえます。

ちなみに、初めてフリーホラーゲームをリリースする場合は、フリーゲーム投稿サイトで公開するのが特におすすめ。
比較的リリース方法が簡単で、公開したゲームを人々に遊んでもらいやすいからです。
実際、ゲーム公開に必要な仕組みが、すでに投稿サイト側で用意されています。
基本的にゲーム説明文を書いて、ゲーム画面のスクショ画像とゲームの圧縮ファイルをアップロードするだけ。
また、フリゲ投稿サイトなら既存のサイト閲覧ユーザーがいるため、公開するだけで一定数の人には遊んでもらえます。

ただし、某フリゲ投稿サイトに関しては、現状フリーホラーゲームの投稿は難しくなっています。
表現規制や登録の審査が妙に厳しくなってしまったからです。
より多くの人にゲームを遊んでもらうために広報活動もしよう
より多くの人に遊んでもらいたい場合は、広報活動も行いましょう。

ゲームの魅力を伝える工夫をしたり、SNSなどでゲームを宣伝することです。
現在は広報活動をせずにフリーホラーゲームをリリースしても、あまり多くの方には遊んでもらえません。
前述のとおり、もう2012年頃とは状況が変わっているからです。
フリーホラーゲームの人気はすっかり落ち着いてしまっています。
そのため、フリーホラーゲームをリリースする場合は、広報活動はなるべく行ったほうが良いです。
以下の記事では、個人ゲーム制作者に向けて、お金をかけないフリーゲーム広報活動のやり方を解説しています。
あなたもフリーホラーゲームを公開する際、参考にどうぞ。
»自作ゲームのDL数を増やす方法【無料でできる宣伝と見せ方のコツ】
まとめ:フリーホラーゲームの作り方は簡単!さっそく作ってみよう!

今回お伝えしたとおり、ホラーゲームは比較的、ゲーム制作初心者でも取り組みやすいジャンルです。
使用するソフトにも依りますが、ノーコードで簡単に制作することも可能。
実際、RPGツクールMZを使えば、グラフィックや音声素材も元から同梱されているので、今日からでも制作できますよ。
ちなみに、ホラーゲーム制作においては、ゲーム開発の技術力よりも人を怖がらせる知識とセンスが求められます。
どんな恐怖演出をどのタイミングで仕掛けるか、人が怖いと感じられる雰囲気にはどのようにすべきか、こういったことが制作で重要になります。
そこで前述では、あなたにホラーゲームを作るコツとして3つのことをお伝えしました。
もう一度書きますが、プレイヤーを不安にさせ、緊張させ、混乱させることを意識してください。

これに関しては、詳しく解説した私の記事をご覧いただくことで、より深くご理解いただけるかと思います。
しっかりと怖いフリーホラーゲームを作りたい場合は、ぜひ参考にしてください。
さて、これであなたも、今日からフリーホラーゲーム制作者になれます。
さっそくゲームを作ってみましょう!
初めてゲーム制作にチャレンジする場合は、以下の記事も参考にしてください。
個人ゲーム制作の始め方や学習方法などを詳しく解説し、初心者が抱く疑問にも回答しています。
»ゲームの作り方:初心者向けに個人ゲーム制作の始め方とノウハウを解説