スマホゲームアプリの作り方【初心者向け簡単開発ガイド】


個人でスマホゲームを作ってみたいです。
でも、何を用意して何を覚えて、どうやって作れば良いのか分かりません。
スマホゲームアプリは、初心者でも制作できますか?
簡単にスマホゲーム開発できる方法を教えてください!
こんなお悩みを解決します。
この記事の内容
- スマホゲームアプリの開発で必要なもの
- スマホゲームの作り方を学ぶのに適した方法
- 個人ゲーム制作の流れや適切なリリース方法

初めにお伝えしておきますが、スマホゲームアプリは、初心者でも制作できます。
しかも、プログラミングの知識も不要で、簡単に個人開発が可能です。

なぜなら、それを実現できる開発環境が整っているからです。
なので、あなたも開発環境さえ準備すれば、今すぐスマホゲーム開発にチャレンジできます。
ちなみに私も、実際にGoogle Playで8作品のスマホゲームアプリをリリースしてきました。(※現在は公開を終了)
»Google Play での ドッド工房 (Atelier Dodd) の Android アプリ
この記事を読めば、あなたはスマホゲームアプリの開発に必ずチャレンジできるようになります。
それではご覧ください!
スマホゲームアプリの開発に必要な環境を準備する

まず、スマホゲームアプリ開発を始めるための準備をしなければいけません。
スマホゲームアプリの開発に必要なものは、下記のとおりです。
- ゲーム開発に適したPC
- スマホアプリ開発が可能なゲーム制作ツール
- 動作確認用のスマホ
- デベロッパーアカウント
- AdMobアカウント
順番に解説していきます。
ゲーム開発に適したPC
スマホゲームアプリを開発するには、それなりに性能の良いパソコンが必要です。
性能の悪いPCの場合、ゲーム制作ツール(ゲームエンジン)を快適に操作できないからです。
エディターの動作が不安定になったり、レンダリングやビルドに時間がかかったりします。

快適に作るには、「第8世代以降のインテルCore i5 / 16GBメモリ / 240GB以上のSSD」程度の性能は少なくとも必要です。
もしかしたら、性能的にはお手持ちの家庭用PCでも可能かもしれません。
しかし、なるべくゲーム開発用のPCは、プライベート用とは別で用意しておいたほうが良いです。
例えば、不注意で写真や動画などの「個人情報が詰まったデータ」が流出するかもしれません。
つまり、ゲームアプリのフォルダ内に混入するリスクがあるのです。

実際に私も上記のリスクを回避するため、常にPCを2台所有しています。
仕事用(ゲーム開発やブログ執筆用)とプライベート用で、使うパソコンを分けているのです。
なので、あなたもゲーム開発用に適したPCをなるべく用意しましょう。
以下の記事で紹介している「2Dゲーム開発向けPC」なら、快適なスマホアプリ開発を実現するのに十分な性能です。
パソコンを新調する際の参考にしてください。
»ゲーム開発におすすめのPCを厳選【必要なスペックと選び方も解説】
スマホアプリ開発が可能なゲーム制作ツール
基本的に個人でゲーム開発するなら、ゲーム制作ツール(ゲームエンジン)を利用しましょう。
なぜなら、ゲームエンジンを使えば、プログラミングなしで簡単にゲーム開発できるからです。
もしゲームエンジンを使わない場合は、プログラミングのスキルが必要になります。
たとえライブラリを活用したとしても、高品質なゲームに仕上げるのは初心者には難しいです。

実際、私を含めた大半のゲーム開発者は、ゲームエンジンでゲーム開発しています。
ゲームの中身の制作に集中でき、ハイクオリティに仕上げられるからです。
なので、個人でゲーム開発する場合は、ゲームエンジンを使うのが手軽で最適といえます。
以下の記事で、おすすめのゲームエンジンを解説しています。
参考にご覧ください。
»ガチでおすすめのゲーム制作ツールは5つ!初心者向けに選び方も解説
ちなみに、あなたにおすすめのゲームエンジンは、UnityやRPGツクールMV/MZ。
どちらもスマホアプリの開発が可能で、初心者でも使いやすいからです。

そして何より、両者とも利用者数が多く、学習に必要な情報を調べやすいという利点があります。
動作確認用のスマホ
スマホ用のゲームアプリを作るのであれば、動作確認するためのスマホが必要になります。
シミュレーションだけでは不十分で、実機での動作確認が必要不可欠だからです。
ゲーム開発者として、バグや不具合を取り除かずにゲームをリリースするわけにはいきません。
遊んでいただくユーザーに対して失礼ですし、不具合だらけだとアプリに低評価がつきます。
なので、動作確認用のデバイスは必ず用意しておく必要があるのです。

とはいえ、これに関してはお手持ちのスマホを使えば大丈夫…
と言いたいところですが、あなたの持っているスマホはiOSとAndroidどちらですか?
もし、iOSスマホしか持っていない場合は、iOSアプリのテストしかできないことになります。
逆に、Androidスマホしか持っていない場合も、Androidアプリのテストしかできません。
なので、あなたのリリースしたいアプリに対応した端末が必要です。
ちなみに動作確認用には、安く買える中古スマホや格安スマホで問題ありません。
ただし、あなたの開発するゲームが、問題なく動作するスペックのスマホを選びましょう。
iOS端末の場合は、以下のような最新の「iOS 18」に対応している中古iPhoneがおすすめ。

Android端末の場合は、以下のような「Android 15」に対応した格安スマホがおすすめ。
デベロッパーアカウント
ゲームをスマホアプリとしてリリースする場合、以下の配信サービスを利用するのが一般的。
- App Store
- Google Play
これらの配信サービスでリリースするには、それぞれアカウントを登録しなければいけません。
Apple Developer Programの登録
App StoreでiOSアプリをリリースする場合は、Apple Developer Programへの登録が必要です。
その際、年間登録料として、99米ドル(約14,300円)を支払い続けなければいけません。

これは個人アプリ開発者としては結構な費用です。
知名度がまだ無い駆け出しのアプリ開発者の場合、アプリの広告収益だけで回収するのは難しいといえます。
なので、Apple Developer Programの登録は、名が売れて中級者以上になってからチャレンジしたほうが良いです。
初心者のうちは、Google Playでリリースするのがおすすめ。
Google Play Console デベロッパーの登録
Google PlayでAndroidアプリをリリースする場合は、Google Play Console デベロッパーの登録が必要です。
こちらは1回限りの登録料だけで済み、25米ドル(約3,600円)を支払うだけで済みます。

なので、初心者の個人アプリ開発者でも、アプリ広告収益で十分に回収可能です。
したがって、まずはGoogle Playでゲームアプリをリリースするのが現実的といえます。
登録方法に関しては、以下の公式ヘルプを参照しましょう。
»Google Play Console を使ってみる – Play Console ヘルプ
AdMobアカウント
アプリで広告収益を得る予定がない場合は、AdMobアカウントは特に必要はありません。
しかし、ゲームアプリをリリースするなら、基本的に多くの方は広告収益を得たいはずです。
スマホ広告プラットフォームには、さまざまなものがあります。
数ある中でも、やはり最もメジャーなGoogle AdMobがおすすめです。
高品質で高単価な広告が多く、導入方法も簡単だからです。

実際、私もGoogle Playでリリースしていたアプリでは、AdMob広告を利用していました。
なので、スマホゲームアプリで広告収益を得たい場合は、基本的にGoogle AdMobを使いましょう。
スマホゲームの作り方を学習する

開発に必要な環境を準備できたら、スマホゲームの作り方を学習しましょう。
ここで大事なのは、まずはゲームエンジンのエディターの操作に慣れることです。

操作に慣れない状態で思い描いているゲームを作り始めても、まず上手くいきません。
なので、まずはゲームエンジンの基本的な使い方を覚えましょう。
ちなみに、エディターの操作や機能を覚える際は、信頼性の高い教材で学ぶように注意してください。
信頼性の低い教材で学ぶと、正しい使い方や知識を手に入れられません。

つまり、せっかく覚えた操作や知識が間違っていると、また一から覚え直す必要が出てきます。
率直に言って、時間と労力の無駄です。
Webサイトの情報で学習することも一応可能ですが、初心者の方にはおすすめしません。
というのも、体系的にまとまっておらず、情報が古かったり間違っている場合も多いからです。
そのゲームエンジンに初めて触れる方は、情報の良し悪しの判別がつきません。
なので、慣れるまでは必ず信頼性の高い教材で学習しましょう。
なお、おすすめの学習方法は下記のとおりです。
- 参考書を読んで独学する
- 動画コンテンツを視聴して独学する
- ゲーム開発に詳しい先生に教えてもらう
順番にご紹介します。
参考書を読んで独学する
独学する場合は、書籍を読みながら覚えていくのがオススメです。
基本的に、書籍は有識者によって書かれており、出版に少なくない費用もかかっています。
つまり、いい加減なことが書かれておらず、教材としての信頼性が高いのです。
また、本なので読みながらエディターを操作でき、学習するのに効率的。

実際、私もUnityの操作を覚える際は、参考書を買って学習しました。
なので、参考書を読みながら学習するのは合理的でおすすめ。
ちなみに、Unityを使えるようにしたいなら、下記の書籍がイチオシです。

Unityの基礎を身につけたいなら、これを読んでおけば間違いありません。
私もこのシリーズの「2019完全対応版」でUnityを学習し、使えるようになりました。
こちらのシリーズの本を読んだ感想。
Unityの使い方が、画像やイラスト付きで分かりやすくてまとまっており、非常に読みやすかったです。
心から万人におすすめできる良書といえます。
この他にも、ゲーム制作に有益な知識を学べる書籍はあります。
以下の記事で紹介しています。
一応、かつて書店員もしていた私のセレクションです。
»ゲーム制作におすすめの本を厳選【初心者でも独学で学べる参考書】
動画コンテンツを視聴して独学する
文章を読むのが疲れてしまう場合は、動画コンテンツを視聴して学ぶのもオススメ。
動画は書籍とは違い、実際のエディターの操作を確認しながら学習できます。

なので、直感的に覚えたい場合に便利です。
ちなみに、YouTube動画で学習する方もいますが、あまり推奨しません。
率直に言って、教材として質が高いといえる動画が多くないからです。
ゲーム開発のノウハウは技術的で、十分にお金をとれるような内容です。
そんな有益な情報を、わざわざ無償で公開してくれる方は多くありません。
なので、教材としての質が高く、信頼性も高い有料の動画で学習するのがおすすめ。
特に以下のサイトでは、有識者による分かりやすい動画が公開されています。
»Udemy Unityコース
実際、14,000人以上に受講されているコースもあり、高い評価を誇っています。

UnityやUE5などのスキルを確実に身につけたいなら、視聴料を払って見る価値は十分にあります。
ゲーム開発に詳しい先生に教えてもらう
独学だと長続きしない場合もあるかと思います。
また、間違いを指摘してくれる方もいないので、正しくスキルを身につけるのに時間がかかることも。
そんな場合は、先生に教えてもらうのがおすすめ。
分からないことがあっても、すぐに聞いて解決できるので効率的です。
とはいえ、人に教えてもらう以上、独学よりも費用はかかるのは確かです。
しかし、あなたのレベルに合わせて直接指導してもらえるので、モチベーションを保てます。

なので、先生に教えてもらう価値は十分にあります。
以下の記事で、ゲーム開発を学べるスクールを紹介しています。
»ゲーム開発を学べるおすすめのプログラミングスクール2選【選び方も解説】
基本的にオンライン受講が可能なので、パソコンさえあれば面倒なことはありません。
本気でゲームを作れるようになりたいなら、一度考えてみると良いでしょう。
実際にスマホゲームを開発する

ゲームエンジンの基本的な操作と知識を身につけたら、いよいよあなたのゲームを開発していきます。
ただし、私一個人の意見として、いきなり長編や大作から制作するのはおすすめしません。

完成させるまでに膨大な時間と労力がかかり、制作の途中で挫折するリスクが高いからです。
なので、短編ゲームを複数開発して経験を積んでからの挑戦を推奨します。
ちなみに、このことについて詳しく解説した記事もあります。
»初めてのゲーム制作は短編から!長編に挑戦する前に経験を積もう!
個人ゲーム制作の流れ
さて、スマホゲームの個人開発を始めるにあたり、何から取り組めば良いか分からない場合もあるかと思います。
そこで、基本的な個人ゲーム開発の流れをお伝えします。
個人ゲーム制作の流れについて、簡潔にご紹介すると下記のとおりです。
- ゲーム制作に必要な開発環境を準備する
- ゲームのアイデアを考える
- ゲームに使う素材を用意する
- ゲームを組み立てる
- テストプレイしてデバッグする
- README.txt(説明書)を書く
- ローカライズ(多言語対応)をする
- ゲームをリリースする
- フィードバックを基に改善していく
個人ゲーム制作の流れについては、以下の記事で詳しく解説しています。
»ゲーム制作の流れ【個人ゲーム開発の場合を詳しく解説】
上記の記事で解説している「ゲーム制作の流れ」に従って、ゲーム開発を進めていきましょう。

この手順で進めていくことで、効率的にゲーム制作を進められます。
スマホゲームアプリをリリースする
スマホゲームアプリを完成させたら、いよいよストアでリリースします。
前述のとおり、最初はGoogle PlayでAndroidアプリとしてリリースするのがおすすめです。
ただし、アプリをリリースする際は、必ず広報活動も行いましょう。
広報活動せずにリリースしても、基本的にダウンロード数は大きく伸ばせません。

あなたがどんなスマホゲームを開発し、いつどこで公開したのかを知る機会が無いからです。
つまり、Google Playで公開したからと言って、人々にすぐ認知してもらえるわけではありません。
山のようにアプリがリリースされている現状、広報活動をしなければ埋もれていく一方です。
例えば、なるべく下記のことは実施すべきです。
- サムネイルは目を引くデザインで差別化し、ゲームの紹介画像は興味を引くものにする
- ゲームの紹介文をユーザー目線で丁寧に書いて最適化する
- Xなどで特定のハッシュタグを活用して、アプリを宣伝する
また、ASO(アプリストア最適化)の実施も、ユーザー獲得のために重要になります。
例えば、レビューへの誠意ある返信、レビューでもらった意見をアップデートで反映したりなど。
こういった地道な努力がアプリの評価を高めていき、ユーザー獲得につながっていきます。
なので、スマホゲームアプリをリリースする際は、広報活動とASOをしっかり行いましょう。
ちなみに、個人ゲーム開発者向けの広報活動のやり方を解説した記事もご用意しています。
参考にご覧ください。
»自作ゲームのDL数を増やす方法【無料でできる宣伝と見せ方のコツ】
注意:Google Playストアで、アプリ開発者の氏名や住所が公開される可能性がある
スマホゲームアプリをリリースして、広告収入を得たい個人開発者には少々厳しくなってしまいました。
Google Playストアで、アプリ開発者の氏名や住所が公開されるようになったからです。
収益化していると両方、収益化していない場合は氏名のみが公開されるようです。

率直に言って、氏名だけでなく住所も公開されるのは、個人アプリ開発者としては結構リスクが高いと思います。
なので、氏名や住所を公開して活動したくない場合は、代わりにブラウザゲームを作るのがおすすめです。
実はブラウザゲームも、スマホで遊べるゲームを作れて、収益化も可能ですよ。
以下の記事で、ブラウザゲームの作り方を解説しています。
参考にご覧ください。
»ブラウザゲームの作り方【初心者向けに開発環境と公開方法も解説】
まとめ

今回は、スマホゲームアプリの作り方を、初めてチャレンジする方に向けて解説しました。
現在は、個人でもスマホゲームを開発しやすい環境が整っています。
人々が日々何気なく触れているスマホ。
そのスマホで人々の心を動かすスマホゲームを、あなたも作ってみませんか?

年齢・学歴・性別などは関係なく、誰でも夢を追って自由にチャレンジできます。
それが、私が活動している界隈、ゲーム開発界隈です。
あなたもさっそく、スマホゲームアプリの開発に挑戦してみましょう!
もし、初めてゲーム制作にチャレンジする方は、以下の記事も参考にご覧ください。
個人ゲーム制作の始め方や学習方法などを詳しく解説し、初心者がよく抱く疑問にも回答しました。
»ゲームの作り方:初心者向けに個人ゲーム制作の始め方とノウハウを解説