3Dゲームの作り方:制作に必要なソフトや学習方法の初心者向けガイド


3Dゲームを作りたいです。
でも、何から手をつけていいのか分かりません。
制作に必要なソフトやおすすめの学習方法はなんですか?
ゲームを作る際の手順などもわかりやすく教えてください!
こんなお悩みを解決します。
この記事の内容
- 3Dゲーム制作に必要なものを解説
- 3Dゲームの作り方を効率よく学べる方法を紹介
- 個人ゲーム制作の流れやゲームの公開方法も紹介

3Dゲームを作りたいけど、何を準備してどうやって作れば良いのか悩みますよね。
- プログラミングができないと作れないのかな?
- Unityを使わないと作れないのかな?
- 今使っているパソコンの性能で作れるのかな?
などなど、さまざまな疑問を抱かれているかと思います。

でも安心してください。
上記のような疑問は、この記事ですべて解消できます。
この記事を読めば、あなたは3Dゲーム制作を始めるのに必要な知識が手に入ります。
そして、3Dゲーム制作に取り組めるようになりますよ。
それではご覧ください!
3Dゲーム制作に必要な環境を準備しよう

まず、3Dゲーム制作に必要なものをお伝えします。
以下の3つを準備しましょう。
- 3Dゲーム制作に必要なスペックを満たしたPC
- 3Dゲームを作れるゲーム制作ソフト
- 3DCG制作に必要な3Dモデリングソフト
順番に解説していきます。
3Dゲーム制作に必要なスペックを満たしたPC
3Dゲーム制作には、基本的に性能の良いパソコンが必要です。
ゲームエンジンや3Dモデリングソフトを問題なく扱えるようにするためです。
3DCGの描画処理には、パソコンに大きな負荷がかかります。
もし性能の低いPCだと、エディターの動作がカクついてしまい、まともに操作できません。
そのため、まずは必要な性能を満たしたPCを準備しましょう。

ちなみに、快適に3Dゲーム開発したいなら、以下の推奨PCスペックを参考にしてください。
プロセッサー(CPU) | 「Core i7-11700」以上の性能を持つCPU |
グラフィックス(GPU) | 「GeForce RTX 2060」以上の性能を持つGPU |
メモリ(RAM) | 16GB以上 |
ストレージ | SSDで500GB以上 |
これはゲーム開発者の筆者が、これまでの経験をもとに考慮した推奨スペックです。
これだけの性能があれば、Unityなどのゲームエンジンを快適に使えます。
ゲーム制作向けのPCについては、以下の記事で徹底解説しています。
PCを選ぶ際の参考にしてください。
»ゲーム開発におすすめのPCを厳選【必要なスペックと選び方も解説】
3Dゲームを作れるゲーム制作ソフト
PCを準備したら、ゲーム制作ソフト(ゲームエンジン)を準備しましょう。
3Dゲームを作れるゲーム制作ソフトは、以下のとおりです。
- Unity(ユニティ)
- Unreal Engine(アンリアルエンジン)
- Godot(ゴドー)
- RPG Developer Bakin(バキン)
各ゲーム制作ソフトについては、以下の記事で詳しく解説しています。
参考にご覧ください。
»ガチでおすすめのゲーム制作ツールは5つ!初心者向けに選び方も解説

ちなみに、3Dゲームを個人で制作する場合は、UnityかBakinがおすすめです。
その理由は以下のとおり。
Unityが3Dゲーム制作におすすめの理由
個人で3Dゲーム制作をする場合は、Unityが最もおすすめです。
なぜなら、基本無料で使用できて、利用者数が多く、あらゆるプラットフォームに対応しているからです。
つまり、3Dゲーム開発でUnityを使うメリットは下記のとおり。
- 3Dゲーム開発にかかる費用を少なく済ませられる
- ツールを使いこなす学習に必要な教材が豊富に揃っている
- 問題解決に必要な情報をネット検索で入手しやすい
- PCやスマホ、ブラウザやコンシューマーゲーム機向けのゲームをリリースできる

また、3DCGのレンダリング性能などが高く、高品質なゲームを手軽に作れます。
なので、基本的に3Dゲーム制作には、Unityを使うのがおすすめです。
RPG Developer Bakinが3Dゲーム制作におすすめの理由
個人で3Dゲーム制作をする場合、RPG Developer Bakinを使うのもおすすめです。
なぜなら、初心者でも簡単に、ノーコードで3Dゲーム制作ができるからです。
つまり、3Dゲーム開発でBakinを使うメリットは下記のとおり。
- 3Dゲーム開発にかかる時間を少なく済ませられる
- プログラミングが不要なので、ゲームの内容やシナリオ、デザインなどの制作に集中できる
- 有料のゲーム制作ソフトなので、しっかりサポートが受けられる

また、ツールのUIが使いやすくてヘルプも充実しており、初心者の方でも簡単に使えます。
ただし、Unityのようにリアルな3DCGのゲーム開発には向きません。
デフォルメされた3DCGや、いわゆるHD-2Dのような少し懐かしい見た目の3Dゲーム制作に向きます。
なので、リアルなグラフィックを追い求めないのであれば、Bakinは手軽に使えておすすめです。
3DCG制作に必要な3Dモデリングソフト
オリジナリティに溢れる見た目の3Dゲームを制作したい場合、3Dモデルの制作が必要です。
Unityの場合は、ちょっとした小物や簡単なステージなら、Unityエディター上でも制作可能。
ProBuilderという3Dモデリングソフトを、Unityにインストールして使えるからです。
しかし、精密かつ複雑な美しいビジュアルの3DCGを制作したい場合には不向き。
また、Unity以外のゲームエンジンを使う場合は、3Dモデリングソフトが必要になります。

なので、3Dゲーム制作では3Dモデリングも必要です。
さて、3Dゲーム開発では特に、Blender(ブレンダー)という3Dモデリングソフトをおすすめします。
その理由は以下のとおり。
Blenderが3Dゲーム制作におすすめの理由
Blenderは、3DCGや2Dアニメーションの制作ができる無料の3Dモデリングソフトです。
無料で使えますが高機能で、ハイクオリティな3DCGを制作できます。
Blenderで制作した3Dモデルは、UnityやUE5、Bakinなどのゲームエンジンで簡単に取り込めます。
要するに、主要なゲームエンジンと併用する場合に適しているのです。
また、実際にゲーム会社でも採用されており、ユーザー数も比較的多いです。
ツール学習に必要な教材や、トラブル解決に必要な情報もネットで手軽に手に入ります。

ちなみに、他にもMayaという3Dモデリングソフトもゲーム会社やプロの間では使われています。
しかし、こちらは率直に言って、利用にかかる費用が安くありません。
費用を抑えて個人ゲーム開発したい場合には、Mayaは不向き。
そのため、Blenderが3Dゲーム制作で使う際には最もおすすめです。
Blenderは、以下の公式ページからダウンロードできます。
»Blenderをはじめる | Blender.jp
3Dゲームの作り方を学習しよう

開発に必要な環境を準備したら、3Dゲームの作り方を学習しましょう。
ここで大事なのは、エディターの操作に慣れることです。
つまり、ゲーム制作ソフトや3Dモデリングソフトの操作に、まずは慣れてください。

操作に慣れていない状態であなたのゲームを作り始めても、基本的に上手くいきません。
そのため、まずは各制作ソフトの基本的な使い方を覚えましょう。
さて、3Dゲームの作り方を学習する方法は下記のとおりです。
- 本を読んで独学する
- 動画を視聴して独学する
- Webサイトを閲覧して独学する
- ゲーム開発に詳しい先生に教えてもらう
この4つの方法を順番にご紹介します。
学習方法①:本を読んで独学する
独学する場合は、書籍を読みながら覚えていくのがおすすめです。
本は基本的に有識者によって書かれており、出版に費用もかかっています。
つまり、いい加減なことが書かれていることが少なく、教材としての信頼性が高いです。
また、必要な情報が体系的にまとまっているので、情報を探す手間もなく学習に効率的。

実際、私もUnityの操作を覚える際は、参考書で学習しました。
したがって、独学する場合は本を読むのが合理的でおすすめ。
ちなみに、UnityやBlenderを覚える際は、以下の書籍がそれぞれのイチオシです。
おすすめ本:「Unityの教科書 Unity 6完全対応版」
Unityの基礎を身に着けたい場合は、この一冊を読めばOK。

私もこのシリーズの「2019完全対応版」でUnityを学習し、使えるようになりました。
この本の良いところは、Unityの使い方がわかりやすくまとまっているという点。
画像やイラスト付きで解説されているので、非常に読みやすいです。
なので、Unityの基本的な使い方は、この本で学びましょう。
おすすめ本:「ミニチュア作りで楽しくはじめる 10日でBlender 4入門」
Blenderを使えるようにしたい場合は、この本を読みましょう。

題名のとおり、Blenderの使い方を10日間でひと通り学べます。
内容としてはかなり初心者向けで、非常にわかりやすいです。
ショートカットキーの説明なども丁寧に掲載されており、つまずくことなく3DCGを作れます。
なので、Blenderの基本的な操作を覚えたい場合は、この本で学ぶのがおすすめです。
学習方法②:動画を視聴して独学する
本をあまり読まない方の場合は、動画を視聴して学ぶのもおすすめ。
動画は本とは違い、実際のエディター操作を目に見える「動き」で確認しながら学べます。
なので、直感的に覚えたい場合に向いています。

YouTubeで無料で学ぶのもありですが、基礎からしっかり学びたい場合には不向きです。
体系的にまとまっていることが少なく、初心者の場合はどの動画をどの順番で視聴すべきか混乱する可能性があります。
なので、UnityやBlenderなどの技術的なソフトの基本的な使い方は、Udemyの動画で学ぶのが適しています。
いい加減な内容で作られておらず、基礎を学ぶ教材として信頼性も高いです。
Unityの基礎を学びたい場合は、以下のコースから動画を探すのが良いでしょう。
»Udemy Unityコース
また、Blenderの基礎を身に着けたい場合は、以下のコースから動画を探しましょう。
»Udemy Blenderコース
基本的にどちらのコースの動画も、そのツールを使いこなせるプロや有識者によって作成されています。
動画で解説されているとおりに学んでいくだけで、あなたはUnityやBlenderを使えるようになります。
学習方法③:Webサイトを閲覧して独学する
Webページを読んで学ぶという方法もあります。
基本的に無料で学べるので、教材にお金を払いたくない場合には一応適しています。
しかし、体系的にまとまっている情報は、率直に言って少ないです。
必要な情報を探すのに手間が発生し、基礎を学習するには効率的とはいえません。
また、ネット記事は誰でも書けてしまうので、間違った情報も掲載されています。
初心者の場合は、情報の良し悪しの判別がつきません。
つまり、誤った情報を鵜吞みにしてしまうリスクがあります。

なので、Webサイトで学ぶのは、ある程度知識を身に着けてからのほうが良いです。
もしWebサイトで学びたい場合は、まず公式が作成したチュートリアルを確認しましょう。
Unityの公式チュートリアルは、以下のページからご覧いただけます。
»Unity Learn
また、Blenderの公式チュートリアルは、以下のページをご覧ください。
»Blender 4.4 Manual
学習方法④:ゲーム開発に詳しい先生に教えてもらう
「独学で続けられる自信がない」
「人に教えてもらって、確実にスキルを身に着けたい」
そういった場合は、ゲーム開発に詳しい先生に教えてもらうのもおすすめ。
やるべき課題を用意してくれるので、あなたは言われた通りにこなしていくだけでスキルを身に着けられます。
もちろん、人に教えてもらう以上は、独学よりも費用はかかってしまいます。
しかし、あなたのレベルに合わせて、直接指導してもらえる利点があります。
また、分からないことがあっても、すぐに聞いて解決できるので効率的に学習が可能。

つまり、モチベーションを保ちつつ学ぶのにうってつけ。
以下の記事で、UnityやUE5を学べるスクールを紹介しています。
»ゲーム開発を学べるおすすめのプログラミングスクールは2校だけ
基本的にオンライン受講も可能なので、移動などの面倒なことはありません。
実際に3Dゲームを制作しよう

ゲーム制作ソフトや3Dモデリングソフトの基本的な操作と知識を覚えたら、いよいよあなたのゲームを制作していきます。

ただし、私一個人の意見としては、いきなり大作を制作するのはおすすめしません。
長編・大作ゲームは、完成まで作るのに多くの時間と労力を要するためです。
つまり、長編や大作の場合は、制作の途中で挫折してしまう可能性があります。
そのため、まずは簡単に制作できる短編ゲームから制作してみましょう。
個人ゲーム制作の流れ
さて、個人でゲーム開発を始めるにあたり、何から取り組んだら良いか分からない場合もあるかと思います。

そこで、筆者のこれまでの経験から、基本的な個人ゲーム制作の流れをお伝えします。
個人ゲーム制作の流れについて、大まかにご紹介すると下記のとおりです。
- ゲーム制作に必要な開発環境を準備する
- ゲームのアイデアを考える
- ゲームに使う素材を用意する
- ゲームを組み立てる
- テストプレイしてデバッグする
- README.txt(説明書)を書く
- ローカライズ(多言語対応)をする
- ゲームをリリースする
- フィードバックを基に改善していく
個人ゲーム制作の流れについて、詳しくは以下の記事で解説しています。
参考にご覧ください。
»ゲーム制作の流れ【個人ゲーム開発の場合を詳しく解説】
上記の記事の「ゲーム制作の流れ」に沿って作っていきましょう。
この手順で進めていくことで、あなたは効率的にゲームを制作できます。
完成した自作ゲームを公開する方法
自作の3Dゲームを完成まで制作できたら、ネット上で公開してみましょう。
人々に遊んでもらい、フィードバック(感想や評価など)をもらうことで、ゲーム開発者として成長できます。
ネットで自作の3Dゲームを公開する場合、以下の方法がおすすめです。
- フリーゲーム投稿サイトで公開する
- ECサイトで自作ゲームを販売する
それぞれご紹介します。
方法①:フリーゲーム投稿サイトで公開する
自作の3Dゲームを公開する場合、まずはフリーゲーム投稿サイトでの公開を考えてみましょう。
一定数のサイト利用者がいるので、リリースするだけでも遊んでもらえる可能性があります。
2025年現在、自作の3Dゲームの公開におすすめのフリーゲーム投稿サイトは以下の3つです。
投稿サイト | 左記のサイトの特徴 |
---|---|
フリーゲーム夢現 | 2001年からある老舗フリーゲームサイト。 レビューシステムがあり、メンタル弱めの方は注意。 |
PLiCy(プリシー) | 利用者数が多く、ゲームコンテストも定期的に開催。 所感としては、キッズが割と多い。 |
unityroom | Unity製のブラウザゲームを投稿可能。 クオリティの高い作品も多い。 |
ちなみに、ふりーむ!も割と有名ではあります。
しかし、ゲーム投稿の際の審査やルールが妙に厳しくなってしまい、審査にかかる時間も長くなってしまいました。

私も昔は、ゲーム公開の際に10年ほどお世話になっていました。
しかし、現在は自力で集客できるようになったこともあり、投稿先を変えています。
方法②:ECサイトで自作ゲームを販売する
自作した3Dゲームで収益を得たい場合は、ECサイトで販売することも考えてみましょう。
現在は、個人でも簡単に自作ゲームを販売できる環境が整っています。
例えば、Steamやitch.ioなどのプラットフォームが有名ですね。
品質の高いゲームを作って手頃な価格に設定し、広報活動を適切に行えばあなたの自作ゲームも売れます。
なので、臆することなくチャレンジしてみましょう!
以下の記事でご紹介しているサイトやサービスで販売してみましょう。
»自作ゲームをネットで販売する方法【ゲーム制作】

ちなみに、私もインディーゲームを開発して販売しています。
だいたい性能の良いPCを複数台買えるくらいの売上です。
まとめ

今回は3Dゲームの作り方について、初めて挑戦する方に向けて解説しました。
3Dゲームは前述で紹介したソフトを使えば、初心者の方でも意外と簡単に作れます。
プログラミングせずにノーコードで開発することも可能です。
あなたの思い描いている3Dゲームを、今回お伝えした方法でさっそく実現しましょう!

ちなみに、ゲームを公開する際は広報活動を必ず実施しましょう。
広報活動を適切に行うことで、より多くの方にあなたのゲームが遊んでもらえます。
以下の記事で、個人ゲーム開発者に向けて広報活動のやり方を解説しています。
参考にどうぞ。
»自作ゲームのダウンロード数(プレイ数)を増やす方法を47万回突破の筆者が解説