個人ゲーム開発にかかる期間は?初心者の目安と私の制作実例を公開


個人ゲーム開発では、1作品完成させるのにどれくらいの期間がかかりますか?
ゲーム制作期間の目安を知りたいです。
このようなご要望にお応えします。
この記事の内容
- 初心者が個人でゲーム開発する場合の制作期間の目安を紹介
- 実例として、私のゲーム開発期間も公開(12作品から平均制作時間も算出)
- 短い期間で高品質なゲームを完成させるための方法も解説

個人ゲーム開発に興味がある方は、他の人がどれくらい時間をかけているか気になるかと思います。

念のためお伝えしておくと、ゲーム制作期間は下記の条件によって異なります。
- 制作するゲームの規模
- 実現するクオリティ
- ゲーム開発者の技量や熟練度
- ゲーム開発環境
- ゲーム開発に費やせる資金 など
したがって、どれくらいかかるかを一概にお伝えすることは難しいです。
そのため、この記事はあくまで目安としてご覧ください。
個人ゲーム開発にかかる制作期間の目安(初心者の場合)

初めに、私の経験から考慮した「個人ゲーム開発にかかる制作期間の目安」をお伝えします。
初心者が一人でゲームを作る場合の制作期間は、以下の表を目安にしてください。
ゲームの規模(ボリューム) | 完成までにかかる開発期間の目安 |
---|---|
掌編ゲーム(30分以下でクリアできるゲーム) | 1週間~2か月ほど |
短編ゲーム(1時間程度でクリアできるゲーム) | 3か月~半年ほど |
中編ゲーム(3時間程度でクリアできるゲーム) | 1年ほど |
長編ゲーム(5時間以上でクリアできるゲーム) | 大体2年以上 |
初心者の場合、慣れている人の3倍以上の時間がかかると言っても過言ではありません。

ゲームを完成まで作るには、意外と時間が必要なのです。
なお、上記は初心者でも比較的取り組みやすいゲームジャンルで制作した場合の目安です。
開発難易度の高いジャンルで制作する場合は、さらに多くの時間が必要になります。
初心者でも制作に取り組みやすいゲームジャンルについては、以下の記事で解説しています。
後で参考にご覧ください。
»ジャンル別ゲーム制作の難易度と人気度【初心者におすすめのジャンルも解説】
私が個人で制作したゲーム12作品の開発期間とその平均

次に、私がドッド工房という名義で個人制作した、12作品のゲーム開発期間を実例として紹介します。
それぞれ、「初版(Ver.1.00)」公開までにかかった制作時間をおおよその値でご紹介します。
以下の通りです。
ゲーム作品名 | 初版リリースまでの制作期間 |
---|---|
『Efframai III エフレメイ3』 | 約4,800時間(=200日) |
『ライトを消すだけの高時給な宿直2』 | 約320時間(=13.3日) |
『消えたあの時の叫び』 | 約680時間(=28.3日) |
『Myosotis ミオソティス』 | 約240時間(=10日) |
『Efframai II エフレメイ2』 | 約360時間(=15日) |
『ボクはキミのロボット』 | 約23時間(=1日) |
『血染めのナナ Bloody7』 | 約360時間(=15日) |
『Efframai エフレメイ』 | 約110時間(=4.6日) |
『少女怪物青い花』 | 約240時間(=10日) |
『殺人現場探索 N.T.H.』 | 約40時間(=1.7日) |
『ライトを消すだけの高時給な宿直』 | 約480時間(=20日) |
『Nana ナナ ~謎解き脱出ホラーゲーム~』 | 約260時間(=10.8日) |
また、この12作品の制作時間から求めた平均値と中央値は下記のとおり。
制作時間の算術平均 | 約659時間(=27日) |
---|---|
制作時間の中央値 | 290時間(=12.1日) |
外れ値の影響を軽減するため、最も短いものと最も長いものを除外したトリム平均も算出しました。
制作時間のトリム平均 | 309時間(=12.9日) |
---|
つまり、私の場合は不眠不休で2週間ほど作り続ければ、ゲームを1本完成させることができるということです。
ただし、現実的には1日5時間の作業時間とすると、約2か月かかるという試算です。
なお、各ゲームの詳細は、以下のページからご覧いただけます。
»ドッド工房の自作ゲーム

ちなみに私は、以前の別名義も含めると20作品以上のゲームを完成させています。
しかし、今回はあえて別名義の作品は含めていません。
初心者ではない場合に、どれくらい制作時間がかかるのかをお伝えしたかったためです。
ゲーム制作は時間がかかる!短い制作期間で完成させるには?

基本的にゲーム制作は、多くの時間がかかります。
たった1作品を完成させるだけでも、2年以上かかるケースも珍しくありません。

特に個人ゲーム開発の場合は、一人でやるべきことが多くて大変です。
実際、ゲームをリリースするまでに、以下の工程をこなさなければいけません。
- ゲーム制作に必要な開発環境を準備する
- ゲームのアイデアを考える
- ゲームに使う素材を用意する
- ゲームを組み立てる
- テストプレイしてデバッグする
- README.txt(説明書)を書く
- ローカライズ(多言語対応)をする
一つ一つを丁寧にこなしていけば、当然多くの時間がかかります。
しかし、学業や仕事をしている方だと、個人ゲーム開発に割ける時間も限られてきます。
作品のクオリティを高く保ちつつ、短い期間でゲームを完成させるには、取り組み方に工夫が必要です。
では、どうすれば短期間で高品質なゲームを完成させられるのでしょうか?
回答:苦手な作業は、他の人に任せよう!
結論としては、苦手な工程や一部の作業は、思い切って他の人に任せるのが効果的です。
そもそも、ゲーム開発のすべてを一人で完璧にこなそうとするのは、現実的ではありません。
市販されている商用ゲームでも、複数人の専門家が役割分担し、長い期間をかけて制作されています。

そうした作業を全て一人で担おうとするのは、無理があると言わざるを得ません。
だからこそ、長い期間をかけずに高品質なゲームを作るには、一人ですべてを抱え込まないことが重要です。
特に、あなたの苦手な分野を外注するのが、現実的かつ効果的な選択といえます。
例えば、BGM制作、イラスト制作、3Dモデリング、プログラミング、UIデザイン、PV編集など。
これらのアセット制作や作業を依頼する方法は、以下の記事で解説しています。

ちなみに私も、作曲は専門外で、動画編集も簡単なことしかできません。
そのため、BGM制作やPV編集は他のクリエイターに依頼しています。
ゲームを短い期間で効率的に完成させるためには、ときには割り切って他の人に任せる判断も大切です。